内容説明
時代にあまりに先駆けて世に出たがゆえに難解書とされてきた『物質と記憶』を現代諸科学の知見を通して新たに読解する。『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』の続編。
目次
第1部 読解の諸問題(潜在性とその虚像―ベルクソン『物質と記憶』における潜在性概念;『物質と記憶』と形而上学の直観的再興―純粋理性の第四誤膠推論と第一・第二アンチノミー;記憶の場所の論理―『物質と記憶』における超図式論と憑在論;過去はなぜそのまま保存されるのか―『物質と記憶』の記述の多層性について)
第2部 心と時間(ベルクソンにおける在ること・夢見ること・見ること;“時間的に拡張された心”における完了相の働き―ベルクソンの汎質論と現象的イメージ)
第3部 科学との接続(『物質と記憶』と深層学習;空間的神経表象から時間的圧縮過程へ;記憶力と脳―ベルクソンの誤り;ベルクソンの第一の記憶を理解する試み―フロイトの記憶論と知覚失認(精神盲)の自験例を導きの糸として)
第4部 芸術・道徳への展開(現在の脆さ―ベルクソンと河原温;生への注意―『物質と記憶』における道徳性の進化)
著者等紹介
平井靖史[ヒライヤスシ]
福岡大学人文学部・教授。専門はベルクソンおよびライプニッツを中心とする近現代フランス哲学。1971年生
藤田尚志[フジタヒサシ]
九州産業大学国際文化学部・准教授、Ph.D.(哲学)。専門は、哲学・倫理学、フランス近現代思想。1973年生
安孫子信[アビコシン]
法政大学文学部・教授。哲学・フランス思想史。1951年生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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