内容説明
非欧米文明の再解釈による、脱グローバル支配の視座。一元的支配文明から、複合的共存文明への転換をはかり、他者の尊重を基本とする文明観を提唱。
目次
格差と文明―文明評価の操作概念としての“滑らかな空間”の論理とその射程
イスラーム文明の本質と民衆の優先性
統治と文明―交換、徴収と配分、贈与
公共性と文化―国家と個人のあいだ
外部性の回復と文化の課題―イスラームと仏教の世界観から
他者から自己へ―“滑らかな空間”の論理とその構造
共同体を構成する公共的贈与―伝統的思考法の再利用
イスラーム共同体の重層構造―公有、贈与、市場
末法の構造と慈悲の形―現代における宗教の意義
著者等紹介
黒田壽郎[クロダトシオ]
1933年生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業、同大学院文学研究科博士課程東洋史専攻修了。カイロ大学客員教授、イラン王立哲学アカデミー教授、国際大学中東研究所初代所長を歴任。編著にアッ=タバータバーイー『現代イスラーム哲学』(第19回イラン・イスラーム共和国年間最優秀図書賞受賞(2012年))など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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