目次
1 カリフとは何か―正統四代カリフとカリフ制の基礎
2 イスラーム学とカリフ―神学と法学の諸相
3 カリフ制の歴史的変遷―王権とカリフ制の並存
4 現代イスラーム運動―カリフ制再興への胎動
5 カリフ制再興の現在―イスラーム国の歴史的位置
6 カリフ制再興の文明論―未完のプロジェクトの潜勢力
著者等紹介
中田考[ナカタコウ]
1960年生まれ。1983年入信。ムスリム名ハサン。1984年東京大学文学部卒業。1986年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。1992年カイロ大学大学院文学部哲学科博士課程修了(博士号取得)。1992年在サウディアラビア日本国大使館専門調査員。1995年山口大学教育学部助教授。2003年同志社大学神学部教授。現在同志社大学客員教授。2013年株式会社カリフメディアミクス創業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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月をみるもの
13
この本を読んだあと、あらためてバグダディ殺害のニュースをみるといろいろ感慨深い。https://www.bbc.com/japanese/502042032021/11/20
oDaDa
12
イスラーム国の台頭は、カリフ制再興の序章を意味し、パンドラの箱はもう開いてしまったと。我らは西欧的価値観の元にあり、民主主義が最高の国家システムであると専ら信じきっているが、民主主義、グローバリゼーション、領域国民国家の共存は不可能であるとの本書内の引用の指摘は納得できる。西欧の「人の支配」に対し、イスラームは「法の支配」であり、それ故人間の解放を可能にするという考え方は興味深い。最早我々はカリフ制という過去の歴史の一部として忘れ去られていたイスラームのロジックを再認識せざるを得ない。2015/03/10
みねたか
11
ISへの志願者を手引きしたとして叩かれた中田考氏。本書は、カリフ制の歴史的経緯や、イスラーム法学における論考を丁寧に紹介したうえで、西洋に強制された領域国民国家システムと偽のグローバリズムから、ムスリム共同体を解放する体制として、カリフ制の再興を説く。 西洋の人の支配に対する中国の徳の支配とイスラームの法の支配の対置。ひと、もの、かねの圏域での自由な移動を保証するカリフ制は、富の偏在の是正にもつながるなど可能性があるなど、非常に説得力がある論考だった。2016/04/01
みねたか@
8
アカウント引継〜ISへの志願者を手引きしたとして叩かれた中田考氏。本書は、カリフ制の歴史的経緯や、イスラーム法学における論考を丁寧に紹介したうえで、西洋に強制された領域国民国家システムと偽のグローバリズムから、ムスリム共同体を解放する体制として、カリフ制の再興を説く。 西洋の人の支配に対する中国の徳の支配とイスラームの法の支配の対置。ひと、もの、かねの圏域での自由な移動を保証するカリフ制は、富の偏在の是正にもつながるなど可能性があるなど、非常に説得力がある論考だった。2016/04/01
三木
4
カリフ制再興しかない2015/02/24
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