内容説明
当事者の生の声により日本国憲法をリアルに歴史の問題として捉え直す。制定過程の経験談と、制定者としての立場による逐条的解説の二部構成。なぜそう変わったのか、変わらなかったことは何か、議論が紛糾したことは何か―制定の事情と機微を理解すると、今なら変えてもよいところ、今でも変えてはいけないところが、いずれの立場にとっても見えてくる。
目次
1 憲法制定議会の前後(急ぐGHQ;「九条」の問題;天皇の問題;国会の問題)
2 憲法遺言(新憲法に関する私の煩悶;天皇の問題;戦争の放棄;基本的人権;権力分立制;国会;内閣;司法;財政;地方自治;憲法の改正;結語)
著者等紹介
金森徳次郎[カナモリトクジロウ]
1886‐1959。法制官僚出身の政治家。愛知県出身。東京帝国大学法科卒業後大蔵省に入り、のち法制局に移る。1934年法制局長官となるが、著書に天皇機関説的表現があると批判され1936年に辞職。1946年貴族院議員となり第一次吉田内閣で憲法担当の国務大臣を務め、議会において憲法改正草案に関する答弁をほとんど一人で行う。1948年から59年まで国立国会図書館初代館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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