内容説明
正常な組織を傷つけず、がん組織のみに効くレーザー光線で手術。蛍光マーカーで印をつけるかのように、がん組織が光り、自ら位置を示してくれる。意識があるまま頭蓋骨を開け、脳の手術を行う。―世界に先駆け日本で保険適用となった「光」で治療する技術を含めた、悪性脳腫瘍手術の最前線。
目次
第1章 脳腫瘍というもの(脳腫瘍とは;悪性か良性か;良性脳腫瘍について;悪性脳腫瘍について;原発性と転移性;脳腫瘍のできるわけ)
第2章 悪性脳腫瘍への取り組み(治療の大きな課題;PDT(光線力学療法)―腫瘍細胞を死滅させる
PDD(蛍光診断)―どこまでが腫瘍かを確実に診断する
患者さんと話しながらの手術(覚醒下での開頭手術)
これからの治療の方向)
第3章 生と死の狭間で(悪性脳腫瘍の厳しさ;患者さんと医者の関係;心触れ合った患者さんたちのこと)
第4章 光線力学医療への道(脳神経外科修業時代;動物実験と留学と;多くの人々の協力を得て)
著者等紹介
金子貞男[カネコサダオ]
茨城県生まれ。昭和45年、北海道大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院脳神経外科学教室に入る。都留美都雄教授に師事。昭和54年、米国・オハイオ州立大学に留学し「光線力学医療」と出会う。その後、北海道大学医学部脳神経外科学講座講師、岩見沢市立総合病院脳神経外科医長、岩見沢市立高等看護学院学院長、岩見沢市立総合病院副院長などを歴任し、平成15年、特定医療法人・柏葉脳神経外科病院院長に就任。平成19年、同病院理事長/院長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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