- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > オーバーラップ文庫
内容説明
…見捨てるなんて、できない。というか、見捨てるべきじゃない、と思う。見知らぬ世界「グリムガル」へと連れて来られたハルヒロたちは経験を積んでようやく半人前から抜けだそうとしていた。ステップアップのために新たなダンジョン「サイリン鉱山」へと挑むのだが、そこはパーティに加わったメリイが過去に仲間を失った場所でもあった。順調にいくかと思われたハルヒロたちの探索だったが、予期せぬ仲間との別行動を強いられ、更にデッドスポットという異名を持つ巨大なコボルドが襲いかかる。新たな試練とともに、灰の中から生まれる冒険譚の第二章が紡がれる!
1 ~ 1件/全1件
- 評価
椎名みさの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
69
前巻からウザい行動が多かったランタの扱いに、暫定リーダーハルヒロが苦悩するお話。マナトの死、そしてメリイが加わって難しい状況のパーティーで、和を乱すだけのランタを追い出したくなる気持ちも分からなくはないというか(苦笑)でもランタはあえてウザキャラのまま変わらず突き抜けてしまい、それでも仲間を逃がすために頑張ったランタを、ハルヒロたちも見捨てなかった。こういう葛藤しながらも決めるしかない心理描写がこの物語のとても好きなところです。メリイも今の仲間たちと協力して、きちんと過去に決着をつけられてよかったですね。2014/05/26
shin
51
ハルヒロ達はメリィがかつて3人の仲間を失ったというサイリン鉱山に挑戦する2巻。ゴブリン退治から踏み出すか迷うも、やってみないと分からない、安全策ばかりだと少しずつしか進めないという気づきは自分の胸にも刺さり、自分勝手に見えるランタの存在感に繋がるのも印象的。いけると思えたコボルド勢との戦闘の窮地で仲間を逃がすランタ、死の斑相手に誰かを身代わりにはできないと仲間を逃がすハルヒロにと死を予感させる決断に惹きこまれ、昨日の自分と今日の自分は違うという希望を持てる成長が実感を伴って伝わったのが心に残るお話でした。2014/07/05
花揶〓書店員
49
「オレだって、分かってんだよ。お前らがオレの事嫌いだって事くらい」思ってもいない様な事は口が裂けても言えないし、だからと言って自分を押し留める事は出来ない。だって、オレはオレだし——。協調性が欠けているとランタに指摘するハルヒロだが、何も考えていない様で彼の悩みや繊細な一面を覗かせる場面に、第一印象が一変。窮地にも拘らず厨二病全開で自画自賛し鼻歌交じりでスキップするかと思えば、眷属と戯れる清々しい迄の突き抜けた性格が不器用で、真っ直ぐで、憎めない。正に「オレ・イズ・マイン!」の回。さあ、冒険は終わらない。2016/01/31
アウル
48
非常に面白かった。今回はハルヒロとランタがメインの話。やっぱり読み始めからランタがうざいと思っていたが終盤になってからランタも悩んでいるんシーンでちょっと見方が変わった。まあ、相変わらずうざい事には変わらないんだけども。苦悩しながらでも着実に進んでいくハルヒロ達に引き込まれる。デッドスポット戦は尺が足りなさ過ぎて物足りないかな。次巻も非常に楽しみ。2013/11/23
ナカショー
47
自分の中でランタの株が少し上がった回。アニメと少し内容が違っていてそれもまた楽しめました。ただ少し残念なのはメリィのかつての仲間の解呪シーンがややあっさりしてたところですかね。あそこはもう少しボリュームが欲しかったですね。次巻も楽しみです。2016/04/07