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内容説明
歌川国芳、月岡芳年。血みどろ、豪快…、そして男前、色気…。武者絵対決、動物対決、人物描写対決、妖怪・幽霊対決、自然現象対決など、師匠と弟子のガチンコ勝負!!
目次
アウトローを生きる男たちが体に刻んだ美 刺青対決
不気味な化け物を召喚して自在に操る妖術使いたち 妖術対決
現世に未練を残した幽霊たちが訴える恨みと悲しみ 幽霊対決
ふざけた顔をしたユーモラスな妖怪たちが大集合 妖怪対決
人殺しを厭わない残忍な老婆の眼差しに宿るもの 老婆対決
四方八方を駆け巡る電光石火のはげしい怒り 雷対決
勢いよく落下する水、はげしく砕け散る水 滝対決
荒唐無稽な巨大な鯉、写実的な小さな鯉 鯉対決
海底に沈んだ亡霊たちの渦巻く怨念 波対決
輝く満月が照らし出す緊迫感あふれる世界とのどかな世界 月対決〔ほか〕
著者等紹介
日野原健司[ヒノハラケンジ]
太田記念美術館主席学芸員。1974年生まれ。千葉県出身。慶應義塾大学大学院文学研究科前期博士課程修了。江戸時代から明治時代まで、浮世絵の歴史を幅広く研究しつつ、妖怪や園芸、旅といったジャンルの研究にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
39
歌川国芳と月岡芳年という師弟関係にある2人の絵師の画を比べるという編集に興味惹かれて手にとった1冊。それぞれの作品から、妖怪や幽霊、一騎打ちなどの武者絵、波や雪などの自然、猫や猿などの動物など同じ画材を選び出し、並べて対決させる珍しい試みである。弟子である芳年は、師である国芳の画風をしっかり継承しているが、動きの瞬間を捉える技法が魅力的。2019/12/18
三井寿里
4
国芳と芳年、両方好きな私には興味のど真ん中を突いてくる本。師匠国芳vs弟子芳年。勇壮・豪胆な印象の強い国芳に対して、芳年の筆は繊細で艶かしい。筆者の狙いは単純な優劣ではなく、師弟だからこその共通点や、時代による相違点を通して二人の魅力に気付いてもらうこと…だそうで、その目的は十分果たしていると思う。とは言えやっぱり優劣は付けてしまうもので、私審査では9対1で国芳の勝ち。平面の絵なのに表現が3Dなんだもの。ちなみに芳年の一勝は「色気」対決。色っぽい女性は芳年の方が上手でした。もちろんあくまで私審査です。2020/06/02
月と星
3
★★★★★オールカラーで素晴らしい。似ている感じでどちらも良いが,発想の大胆さ(特にファッション対決が好き)は国芳が勝るのでは。贔屓かも。2022/02/09
おかぴよ
3
国芳は有名で私も知っていたけれど、芳年の良さを今日初めて知れた! 芳年は線の運びが綺麗で少し直線的。タッチがとても好み。現代的。構図も品がある。 国芳は何と言ってもダイナミックな構想とユーモアと躍動感。どこか愛嬌を感じる。 浮世絵や錦絵は少し敷居が高く思えるけれど、この本は初心者にもわかりやくて楽しめるようになっている。2020/11/19
kaz
3
「国芳と芳年の作品から同じ画題を選びだし、それを並べて対決させる」とのことだが、同じ画題でもその意図するところが異なれば、雰囲気は大きく変わる。狙いにちょっと無理があったかもしれない。それはそれとして、師弟の画風の違いなどが比較できて、面白かった。 2020/02/22