内容説明
90年の時を経て今明らかになる柔道創成期の隠された葛藤。今、アメリカで柔術の道場は柔道の10倍。その理由がわかる本。
目次
序章 口述筆記とのめぐり逢い
第1章 講道館との激突
第2章 大日本武徳会の設立
第3章 不遷流の流れ
第4章 田辺又右衛門、苦難の時代
第5章 柔術の卓越性
第6章 柔道の限界
第7章 姿三四郎の実像
第8章 消される又右衛門の存在
著者等紹介
細川呉港[ホソカワゴコウ]
広島県出身。集英社に入社後、宣伝部、雑誌編集部を経て、つくば科学万博副館長、学芸編集部長を最後に定年。中国担当として長年中国を取材。現在フリー。東洋文化研究会の顧問は今年で三三年目(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Jampoo
4
明治に活躍した柔術家、田辺又右衛門が自ら往時を語った口述筆記を、著者の解説と共に記す。 近代格闘スポーツの史料として非常に貴重で面白い、現代で柔術をやってる人間からしても試合の攻防の記述はかなりリアル。 又右衛門をはじめ他流の柔術家は講道館柔道には冷遇されたが、グレイシーが再興した柔術はいまや世界中で人気のスポーツとなり、当時の柔術家が得意とした「巴投げからの腕十字」のコンビネーションは柔道金メダリスト、角田夏美選手の必殺技である。 又右衛門達が紡いだ柔術の技は現代にも生きているのだ。2025/05/22
ポルポ・ウィズ・バナナ
0
唐突に挟み込まれる「ロレンスになれなかった男」こと岡本秀樹と著者との関係。格闘家というのはなかなかクセがあるというか。◎「近代日本の衣服産業 姫路市藤本仕立店にみる展開」2022/08/15
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