内容説明
古墳研究の最新成果から、古代国家成立の過程を探る。日本列島に生きた人々の声が聞こえてくる!
目次
第1講 農耕社会の形成と原生国家の成立
第2講 倭国の誕生はいつか
第3講 邪馬台国の時代
第4講 初期ヤマト政権の成立
第5講 古市・百舌鳥古墳群の成立
第6講 ヤマト政権の変質
第7講 古代国家への道
著者等紹介
白石太一郎[シライシタイチロウ]
1938年、大阪市生まれ。1968年同志社大学大学院博士課程満期退学。奈良県立橿原考古学研究所、国立歴史民俗博物館、奈良大学などを経て、大阪府立近つ飛鳥博物館長、国立歴史民俗博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。専門は日本考古学。考古学から日本の古代国家や古代文化の形成過程を追究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Oltmk
1
考古学・文献学における古墳研究を通じて弥生文化による原生国家の誕生から天武朝までの期間を描いているが第六講から第七講の内容がページ数の関係によってそれまでの内容と比較すると充実していな いのが難点ではある。だが、邪馬台国~ヤマト王権の成立と朝鮮半島への出兵以降の渡来人受け入れによる文明の発展、各地の首長連合国家といったものを簡潔に描いているため縄文時代から古墳時代中期の内容を簡単に知りたいならオススメできる。雄略天皇以降は他の本を読むしかないとは思うが。2021/03/20
遊動する旧石器人
1
白石さんの最新講義かつ2*3世紀~7世紀にわたる通史的なものとしては最終講義。通史的な勉強ができて、白石説も述べられている。面白く拝読できました。2013/11/21
伊勢田和良
0
富岡製糸場が世界遺産に登録されてから観光客が増え賑わっています。 町おこし、村おこしで「世界遺産」は強力な武器になりますね。 世界最大級の墳墓である大仙陵古墳(仁徳天皇陵)は世界遺産に申請すれば間違いなく認定されるので、堺市は懸命に運動をしています。 大仙陵古墳は皇室財産として位置づけられており宮内庁は学術的な発掘調査を拒んでいます。 ユネスコからみれば今はただの「小山」にすぎず世界遺産登録はできません。 なんとも残念です。 古墳の調査研究は日進月歩で、新たな事実が次々に判明し学説の修正・訂正は煩雑です。2014/11/14
Takashi
0
著者の古墳時代観をうかがうには好適な一書。ただし、後期・終末期の記述が中期までの記述に比して著しく少ない。群集墳論をはじめ、著者の最新の見解を披瀝してもらいたかったと思わずにはいられなかった。ヤマト政権は、本来先進文物の共同入手機構とし、近畿の大首長を中心とする首長連合から、雄略朝を画期として各地の有力者を服属させるように変貌をとげていくと説く。論の骨子からみて前・中期の記述が多くなるのは致し方ないが、それにしても後期以降の記述不足は否めない。2014/07/12
adamasa
0
神話の世界でしか語られなかった日本の国家としての歴史を最新の考古学から解明 今後歴史の教科書に記録されるであろう事柄がいくつも記載されてる2023/03/25
-
- 和書
- ニコニコ汲み取り屋