内容説明
1862年のロンドン万博から「クールジャパン」に至るまで、日本は海外に対して「日本的なるもの」を売りにしてきた。その内実にあたる日本的な「美」とはいったい何なのか。美意識をめぐる概念を審問に付す、戦略的文藝批評。
目次
序章 「日本美」の可能性
第1章 岡倉天心と「美の日本」―「日本美」の特徴と属性
第2章 「もののあはれ」―「日本美」の可能性と不可能性
第3章 本居宣長の「もののあはれ」と「やまとごころ」
第4章 幽玄・わび・さび―大西克礼と西洋的「日本美」
第5章 「いき」―九鬼周造と恋の美学
第6章 「かわいい」か「うつくしい」か―四方田犬彦と「日本美」の現在
終章 美しくあいまいな日本―川端康成と大江健三郎の“日本”
著者等紹介
伊藤氏貴[イトウウジタカ]
1968年千葉県生まれ。明治大学文学部文芸メディア専攻准教授、文芸批評家。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。日本大学大学院修士課程修了。1998年「告白の文学性、あるいは文学の告白性―近代日本文学を中心に」で芸術学博士(日本大学)。明治大学専任講師を経て、2012年より現職。2002年、「他者の在処」で、第45回群像新人文学賞評論部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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