内容説明
いま・ここに結晶する生・革命・神秘。輪切りとなった時代の図柄に浮かび上がるのは、変貌するパリを徘徊する日本人、素顔の革命と、等身大の大啓蒙思想家たち。近代フランスの世界図絵、そこでは何に光があたり、何が後景に退いているのか。現代世界の萌芽と終末が、ともにここにある。近代というエポックを産み落とした要件とは何か。
目次
序論に代えて 「世界図絵」から「いま・ここ」へ―あちらの事情とこちらの事情(あちらの事情;こちらの事情)
第1章 一八六二年 パリの福澤諭吉(福澤諭吉と通俗文体;「語る」福澤と「描く」マネ ほか)
第2章 一七八九年 ヴェルサイユ行進(下からの恐怖・上からの恐怖;“ヴェルサイユ行進”の新聞報道 ほか)
第3章 一七七八年 二つの死(二五年ぶりのパリ―ヴォルテールの到着とフランスの情勢;『イレーヌ』上演―ヴォルテール最後の悲劇とラ・アルプ、メルシェ、ボーマルシェ、モーツァルト ほか)
第4章 「頭出し」から映画『メッセージ』、そしてディドロへ(芸術鑑賞における「頭出し」;実人生における「頭出し」―映画『メッセージ』をめぐって ほか)
著者等紹介
鷲見洋一[スミヨウイチ]
1941年生まれ。専攻、18世紀フランス文学・思想・歴史。慶應義塾大学大学院博士課程修了。モンペリエ市ポール・ヴァレリー大学で文学博士号取得。慶應義塾大学文学部教授。同大学アート・センター所長、中部大学人文学部教授を経て、慶應義塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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