内容説明
本書には2018年以降に書かれた長短24篇の文章がおさめてある。著者は、たとえば會津八一の和歌を、森〓外のエッセイを、夏目漱石の随想を、あるいは松尾芭蕉の俳諧の句を永年読み味わっているが、その読解は現代を生きるための心の安らぎを読者にあたえる。遠いむかしを追想することが現代を生きる意味をおしえる。本書は、まさしく、21世紀からの歴史随想である。
目次
霊妙なる大気
十九世紀の人たち―ドストエフスキーと吉田松陰
貫く棒のごときもの―平山周吉著『小津安二郎』
芭蕉の苦鬪
『澀江抽斎』の挑戦
近代日本百年の苦鬪―『日本の偉人一〇〇人+五〇人』をめぐって
みとらしのあづさのまゆみ―會津八一の太子思慕
立派な評伝―『江藤淳は甦える』
信長、秀吉とバテレンの戦い
伊達政宗の詩「馬上少年過ぐ」
歴史と記憶―福澤諭吉とカズオ・イシグロ氏
著者等紹介
廣木寧[ヒロキヤスシ]
昭和29年(1954)福岡市南区に生まれる。九州大学卒。学生時代に小林秀雄研究会とでもいうべき集まりに参加する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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