出版社内容情報
ダウン症の子、星子との20年の暮らしから紡ぎ出された人間存在の根底への省察。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
17
読む前には涙なしには読めないのではとの懸念があった。 だが読んでいる間は「どこで涙なんか流す気か?」って星子に爪で引っ掻かれているような気持ちだった。 「協力」や「協調」が、が言葉としてあまりも貧相に見えるような世界が、こここにはあった。 そんなものを請けいれること自体が考慮できない世界があることを痛切に感じさせらたからだろう。 著者最首悟の四番目の子ども(三女)の星子は、ダウン症で、他を深く考える能力はないが、それで一人で懸命に生きているのでないだろうか。たとえ本人にその自覚が無いにしても。2023/04/01
どんぐり
2
星子が居ることについて、星子には何の責任もない。これがとてつもなく大事だという著者。ダウン症の重複障害をかかえる星子との生活の記録。社会福祉関係の雑誌に発表されたものをそのまま収めているので、重複した記述や、主題のはっきりしない寄稿文もあって、もう少し一般読者を意識した編集の工夫が必要。2011/08/27
YASU
1
ひとは『内発的義務』を抱えて生きているのだと.奥深い思想を感じた.すでに絶版?アマゾンの古書では一万円を超える.復刻再版を望みたい.2020/06/30
okatake
1
哲学者最首悟さんの4番目のお子さんは重いダウン症、失明もされ、多重障害者として生きています。 この書は、今から20年ほど前20歳までの彼女と最首さんたちとの触れあいを綴っています。 「ある」のではなく、「居る」とは。 生まれてきたのは何か意味あることなのか。 福祉とは。権利とは。義務とは。と私たちに多くを問いかけてくれています。2019/07/06
どんぐり
1
星子が居ることについて、星子には何の責任もない。これがとてつもなく大事だという著者。ダウン症の重複障害をかかえる星子との生活の記録。社会福祉関係の雑誌に発表されたものをそのまま収めているので、重複した記述や、主題のはっきりしない寄稿文もあって、もう少し一般読者を意識した編集の工夫が必要。 2011/08/27