感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
25
「プロティアンキャリア」とは、組織の中でいかに滑り落ちずに梯子を上っていくかが主たる関心事だった旧来のキャリアとは異なる、自分をベースにして仕事だけじゃなく家庭や地域、趣味縁などさまざまな場を自分の姿を変えながら軽やかにヨコ移動していくキャリアの姿。複数の役割を演じ人生100年学びつづけることを楽しいと思う人のための理論構成の数々、とても元気づけられる。キャリア論の中で大きな顔をしてきた所属企業を主役の座から引きずり降ろす様は痛快でもある。◇安定はしない。でもこのご時世、安定してるほうが高リスク、だよな。2018/09/24
iwtn_
1
30年前の本ではあるが、かなり予言的な本。ネットが普及する前なので、その辺は差し引く必要があるが、米国でのキャリアについての新しいパラダイムを語っている。終身雇用制の終焉によって始まった、より柔軟で自律的なキャリア構築の必要性が述べられ、前半は副題の「関係性アプローチ」について、後半は独身者や高齢者の働き方やキャリア、発達支援グループの効能などについて書かれている。とても参考になった。手元に置きたいが、なんと中古も含めて流通がない様子。現代の日本でも通用する話になっているので、是非再販して頂きたいところ。2024/08/17