出版社内容情報
スカイツリーを見上げる結婚式場で、祝福を受けながら結婚式を挙げる二人。さて、登場する八人の男女のうち、この日結婚したのは誰と誰でしょう――? 万引き事件、キャバクラ脅迫事件、タクシー追跡事件、葬儀場泥棒事件――町で起こる小さいけれど奇想天外な騒動に関連して、男女の運命が大きく動く。「犯人当て」ならぬ、「花嫁花婿当て」という、新機軸のミステリー!
内容説明
スカイツリーの見える街で起きる、いくつかの偶然と小さな事件。誰かが塀とアパートの隙間に挟まり、昼キャバの営業中に人質事件が発生し、葬式を狙ったスリが出没。そんな最中に運命の出会いを果たし、幸せな結婚式を挙げるのは、いったい誰と誰?名手が仕掛ける、笑いと涙の「花嫁花婿当て」ミステリー。胸がきゅんと締め付けられる大人の恋の行方やいかに。
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒。2009年、『浜村渚の計算ノート』で講談社の公募企画「Birth」の第3回受賞者に選ばれ、デビュー。’20年、昔話を下敷きにしたミステリー『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が多くの年間ミステリーランキングに入り、本屋大賞にノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikutan
66
冒頭にはスカイツリーのお膝元での幸せそうな結婚式のシーン。ここに至るまでには紆余曲折の物語が..。ということで舞台はスカイツリーの見える街。そこで、いくつかの小さな事件が発生する。塀とアパートの隙間に挟まったり、人質事件が発生したり、葬式を狙ったスリが出没したり。登場人物が多くて、場面転換も早いので、はじめは戸惑ったけれど、恩田さんの『ドミノ』みたいに後半、それぞれが繋がっていく構成はお見事。偶然が運命に。幸せな結婚式を挙げたのはいったい誰と誰なのか?笑いと涙の「花嫁花婿当て」ミステリー。面白かった。2024/07/04
ミュポトワ@猫mode
60
いやぁ~面白かった。俺は正直、ミステリーは苦手で、ミステリーは青柳碧人先生の本しか読まないんだが、これは解説にある通り、ミステリーとしても新開拓した傑作なのではないか?だって、ミステリーなのに人死んでないんだものwそんなミステリーってあるか?先述したように俺はミステリーを読まない人間なので、ミステリー=殺人って勝手に思い込んでいるけど、そうじゃなくてもミステリーって成り立つんだなぁってこの本で初めて知ったわwこういうミステリーならこれからも読んでいきたい。あと、解説!最高でした♪超面白かったですw2025/02/26
イオちゃん
24
東京スカイツリーが見える狭い地域での男女の出会い、再会、事件。最初は次々と登場人物が変わるので忙しないけれど、少しずつ関連性が出てきて、一体誰と誰が結婚するの?と探りつつ読むのが楽しい。ミスリードもあり、終盤までわからなかった。恋愛絡みのミステリかな。面白かった。2024/06/29
なみ
17
ひと組の男女が結婚を迎えるシーンから始まり、時間を遡って、スカイツリーを中心に広がっていく様々な人間模様が描かれていく。 壁に挟まった男。 キャバクラで働く女。 タクシーの運転手。 ドミノが倒れるように、彼らの人生は交わっていき──。 それまでは別々の話だと思っていたものが、ひとつの物語に繋がっていくラストが面白かったです。 冒頭の花嫁と花婿が、登場人物のうち誰なのかを推理しながら読むのも楽しいと思います。2024/07/19
NAOAMI
13
純粋にミステリの仕掛けを楽しめた。登場人物の誰と誰が結婚する?という問い自体が「カーテンコール」ってことが既に仕掛けの始まり。作中何度もリピートされる男性の少年時代エピソード。それを聞いた1年後結婚というからには、そこから今を想像するからなぁ。のっけからミスリード。ってか、たぬきち=〇〇に気づくのも遅かった笑。本線の局面・シーンの伏線が或るカップルの馴れ初めにリンクしていく終盤は圧巻。ラス章ラス行のオチたるや!不幸の先払いって考えもイイな。それぞれの出会い、恋愛エピソードに絡む謎の少女。謎ママ異世界設定?2024/05/26
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