出版社内容情報
“あわ”はなぜ出来るのか？いかにして消すのか？何を用いて抑えるのか？
様々な問題を抱える方々へ・・・その“ナゾ”が，すべて明らかとなる！
本書のポイント
◆消泡剤の添加方法・添加量・タイミングは？
◆“あわ”発生のメカニズムと“あわ”の測定・評価方法は？
◆機械的消泡の適用条件とそのポイント！
◆発泡・ハジキにより印刷物が光って困る！
◆分解酵素，pH低下，凝固・・・が“あわ立ち”に与える影響は？
◆界面活性剤による過剰発泡を抑えたい！
◆“あわ”の薄化と安定化の両立を図るには？
◆工程中のフィルター目詰まり対策のコツとポイント！
◆“あわ”による油圧シリンダーの動作効率低下を防ぎたい！
第１章 泡の形態形成
鶴見大学 石井淑夫氏
（第１章，第２章の第１節）
第１節 液体自由膜の形態形成 第２節 黒膜の形態形成
第３節 泡沫の形態形成 第４節 石けん膜の微小形態
形成
第2章 泡の発生
第１節 泡の発生要因
１．コロイドとしての泡 ２．気泡および泡沫の生成
３．起泡力，泡沫寿命と泡の性質 ４．消泡力と抑泡力
第２節 撹拌における発泡
新潟大学 田中真人氏，田口佳成氏
１．撹拌操作における気泡の発生
２．撹拌条件の気泡の巻き込みに及ぼす影響
２．１ 気体巻き込みの開始条件
２．２ 気泡の定常分散開始条件
２．２．１ 翼形状の影響 ２．２．２ 邪魔板の長さと枚
数の影響
２．２．３ ドラフトチューブ設置の影響
３．固・液分散系における分散挙動に及ぼす気泡の影響
３．１ 分散個体粒子の浮上に及ぼす気泡の影響
３．２ 密度差による浮上を防止する撹拌操作
４．不均一液・液重合反応系におけるポリマー粒子に及ぼす気泡の影
響 ４．１ 気泡包含ポリマー粒子の生成 ４．２ 気泡包
含ポリマー滴の挙動
第３節 熱による発泡
愛媛大学 水上紘一氏
１．気泡核および力学的平衡 ２．曲率対蒸気体積曲線と臨界
半径 ３．安定性という概念の導入 ４．蒸気核の安定性
５．非凝縮性気体を含む気泡核の安定条件 ６．沸騰と発泡の
区別 ７．サブクール液中で沸騰は起きない
７．１ キャビティからの沸騰 ７．２ 流形気泡を核とする沸
騰
８．気泡核の安定条件に関する補遺
９．キャビティの気相保持メカニズム
１０．水およびエタノールの沸騰開始
１０．１ 水の沸騰開始 １０．２ エタノールの沸騰開始
１０．３ 沸騰開始は"ぬれ"が支配する
第４節 キャビテーションにおける発泡
大阪府立大学 高比良裕之
４．１ キャビテーションとは？ ４．２ キャビテーションの発生
４．３ 気泡の運動方程式
４．３．１ Rayleigh-Plessetの式 ４．３．２ 中立安定条件
４．３．３ 気泡の崩壊時間 ４．３．４ 固有振動数
４．３．５ 液体の粘性の効果 ４．３．６ 液体の圧縮性の
効果
４．３．７ 溶存気体の拡散の効果 ４．３．８ 内部気体の熱力
学的効果 ４．３．９ 気泡の変形
４．４ キャビテーションエロージョン ４．５ 音響キャビテーション
とその作用
第５節 起泡性の測定と評価
慶應義塾大学 柘植秀樹氏
（第５節，第６節）
１．泡沫の構造・性質 ２．泡沫の生成・消滅
３．泡沫の起泡性・安定性
３．１ 泡沫の起泡性・安定性の測定
(1) 泡沫の起泡性・安定性の測定法
(a) 静的法 (b) 動的方法
(2)起泡性
(3)安定性
（a） 重力による泡膜からの排液・泡膜液の粘度
（b） 表面張力によるプラトー境界での排液 （c） 泡膜中の気
体拡散
（d） 泡膜の電気二重層・電気的反発 （e） 泡膜の弾性
３．２ 界面活性剤の起泡性・安定性に関与する因子
(1)起泡性 (2)安定性
第６節 液中の気泡の挙動
１．単一気泡の挙動
２．ノズルよりの気泡生成挙動 ３．気泡群の挙動
第3章 泡沫の安定化要因とその評価
神奈川大学 田嶋和夫氏
名古屋市立大学 中村昭雄氏
（第１節～第２節）
第１節 泡沫の安定化機構と安定化物質
１．泡沫のすがた ２．プラトー領域とラプラス圧～泡膜の排液と薄化
～
３．分離圧～泡膜の薄化に抵抗する力～ ４．泡膜と黒膜～安定な薄
膜～
５．ギブス－マランゴニ効果～動的な破壊要因に抵抗する力～
５．１ ギブス効果 ５．２ マランゴニ効果
６．表面粘性 ７．気体の拡散・透過
第２節 泡沫安定化物質
１．泡沫安定化物質の評価 ２．界面活性剤 ３．タンパク質
第３節 泡安定化要因とその評価
エアープロダクツジャパン?梶@山崎一朗氏
１． 泡が安定化する要因
１．１ 立体障害 １．２ 電気反発力 １．３ HLB
１．４ 界面活性剤溶液の表面張力と界面活性剤の移行速度
２．泡を評価する方法
２．１ ロスマイルス（Ross Miles）法
２．２ 高速撹拌法
２．３ ペイントシェーカーを用いる法
第4章 泡を無くすには？
東北大学多元物質科学研究所 塚田隆夫氏
１．泡沫の崩壊メカニズム
２．消泡技術
２．１ 物理的消泡 ２．２ 化学的消泡
３．脱泡技術
第5章 消泡剤の最適利用方法
第１節 消泡剤の要求項目と使用上の留意点
?潟jッコー化学研究所 佃善文氏
１．消泡剤の選定 ２．消泡剤の添加方法
３．消泡剤の評価方法 ４．消泡剤適用による改善例
第２節 〔１〕シリコーン消泡剤
ダウコーニングアジア?梶@杉浦常仁氏
１．消泡機構
１．１ 泡の安定化 １．２ 消泡とは？
１．３ シリコーン消泡剤の効果と特性
１．４ 消泡理論
１．４．１ Ross／佐々木のメカニズム １．４．２ Ｄｅｗｅｔｔｉｎｇ
のメカニズム １．４．３ Kulkarniのメカニズム １．４．４
最近の消泡理論 ２．消泡剤の種類
２．１ シリコーン消泡剤の種類と特長
２．２ シリコーン消泡剤の選択と留意点 ２．３ シリコーン消泡
剤のご紹介
〔２〕非シリコーン消泡剤
日華化学?梶@阪井康孝氏
１． 非シリコーン消泡剤
１． １ 泡を生成する溶解物質
１．２ 抑泡と破泡について
１．２．１破泡作用 １．２．２抑泡作用
２．消泡剤の種類と特性
２．１ 非シリコーン系消泡剤の特徴 ２．２ 界面活性剤系消泡剤の
構造分類
２．３ ポリグリコール系消泡剤 ２．４ 消泡剤の化学構造
２．５ 製品形態からの分類
２．５．１非水溶性消泡剤
２．６ 乳化形態からの分類
２．７ 曇点の消泡性の影響
２．７．１抄紙工程における曇点の影響
３．消泡剤の適用方法
３．１ 排水用消泡剤としての使用例 ３．２ 活性汚泥処理
３．３ 抄紙用としての適用事例 ３．４ サイズプレス工程
３．５ 食品・醗酵工業用 ３．６ コンクリート用として
の適用事例
３．７ レジスト用消泡剤 ３．８ 塗料工業用
第６章 気泡と除去技術
?潟Iーパスシステム 鈴木隆司氏
（第６章，第７章の９節）
１．「泡」と「気泡」 ２．気泡除去装置
３．気泡除去システム
３．１ 低圧ポンプ吐出側 ３．２ 低圧管路
４．溶解空気除去 ５．気泡計測法
第７章 各用途における泡トラブルと消泡技術
第１節 潤滑油分野の泡トラブルと消泡技術
新日本石油?梶@岡田美津雄氏
１．潤滑油の泡立ち性（表面泡、油中泡）
１．１ 表面泡 １．２ 油中泡
１．３ 実際の泡と表面泡、油中泡の関係
２．潤滑油の組成と泡立ち性（基油、添加剤の影響）
２．１ 基油の影響 ２．２ 各種潤滑油添加剤の影響
３．消泡剤
３．１ 種類と特徴
３．1．1 表面泡 ３．1．2 油中泡
３．２ 添加剤の影響 ３．３ 消泡剤の添加方法
第２節 塗料・インキの泡トラブルと消泡技術
〔１〕塗料の泡トラブルと消泡技術
ダウコーニングアジア?梶@曽建任氏
１．塗料における泡のトラブルとその原因
１．１ 泡によるトラブル １．２．泡発生の原因
２．消泡技術
２．１消泡剤の働き
２．２シリコーン系消泡剤
?@オイル型 ?Aコンパウンド型 ?Bエマルション型
?C自己乳化型 ?Dディスパーション型
〔２〕インキ（スクリーン印刷）における泡トラブルと消泡技術
帝国インキ製造?梶@高田直人氏
１． スクリーン印刷塗膜の発泡とハジキ現象
２． スクリーンインキの種類による発泡とハジキ
３． スクリーン印刷における発泡とハジキによるトラブル例
４． スクリーン印刷における発泡とハジキのトラブル要因
５． スクリーン印刷における発泡とハジキの抑制対策
第３節 紙パルプ分野の泡トラブルと消泡技術
伯東?梶@安藤節夫氏
１．紙パルプ製造工程における各種泡トラブル
２．抄紙工程における泡トラブルの動向
３．気泡の基本的性質と泡トラブル
３．１ 液流に対する抵抗性 ３．２ 固形物吸着性と浮上
性
３．３ 気泡部分は原料がないこと
４．抑泡・消泡γλ?蚕?
４．１ 抄紙工程における泡コントロールの基本
４．２ 紙パルプ用消泡剤
４．２．１ 消泡剤の作用性 ４．２．２ 紙パルプ用消泡剤
の分類 ４．２．３ 抄紙用消泡剤
５．消泡剤使用上の注意点
５．１ 添加方法及び添加場所 ５．２ 液温及びｐＨの影
響
第４節 繊維分野の泡トラブルと消泡技術
日清紡績?梶@河田直彦氏
第５節 廃水処理分野の泡トラブルと消泡技術
(財)下水道新技術推進機構 藤野正人氏
１．活性汚泥法における発泡現象
１．１ 放線菌による発泡 １．２ 活性汚泥混合液濃度が高い
場合の発泡 ２．発泡現象の評価
２．１ スカム発生量試験による評価 ２．２ ろ過試験によ
る評価 ３．抑泡・消泡・脱泡技術
３．１ 放線菌による異常発泡の抑制する技術
３．２ 活性汚泥濃度が高い場合の消泡技術
第６節 食品分野の泡トラブルと消泡技術
森永乳業?梶@小久保貞之氏
１．泡トラブルとその原因
１．１ 乳飲料の消泡について １．２ 豆腐の製法と消
泡について ２．発泡を防ぐための作業上の注意点 ３．消泡・
破泡・抑泡技術 ４．消泡剤の使用上の注意点
第７節 化粧品分野の泡トラブル
ライオン?梶@堀内照夫氏
１． 化粧品分野による泡の利用と障害
２． 泡製剤による泡の薄膜化および安定性に影響する因子
３． 主な化粧品製剤における泡特性要因
３．１ 洗顔剤 ３．２ シャンプー ３．３ 泡沫状頭髪化粧品(エアゾ
ール,ムース)
３．４ その他の泡状製品
第８節 微生物分野の泡トラブルと消泡技術
新潟大学 山際和明氏，大川輝氏
新潟工科大学 竹園恵氏
１．泡トラブルとその原因
１．１ 発泡の障害 １．２ 発酵において泡が発生する原
因
２．泡の制御方法
３．化学的泡制御法の注意点
３．１ 消泡剤の種類 ３．２ 消泡剤を用いる場合の問題
点
４．機械的消泡装置を使用する際の注意点
４．１ 機械的消泡装置の種類 ４．２ 機械的消泡装置を選定
する際の指針 ４．３ 機械的消泡操作の指針
５．泡制御下における通気撹拌層の操作特性
５．１ 撹拌所要動力 ５．２ 物質移動速度
６．酢酸発酵における泡の制御
第９節 気泡トラブルと除去の実際
１．気泡トラブル
１．１水，飲料，食品，医薬品，化学液などの設備
１．２潤滑油 1．3作動油
２．油圧潤滑油システム気泡除去の実際
２．１ポンプ吐出側設置 ２．２タンクに戻り側設置
２．３タンクにオフライン設置 ２．４スカベンジポンプ吐出
側設置
２．５ブースト・メインポンプ間設置 ２．６サブタンクにオフライン
設置
