内容説明
その詩風は世界一簡潔。簡潔は美徳なり。芸術にも、生活にも、人生にも。孔子の末裔、中国文壇に立つ「異端児」、自然を写意する近代山水詩派の大物、本邦初訳。
目次
巻1 蓬莱閣(海上;海よ ほか)
巻2 済南は咲いた(泰山に、日の出;無字碑の前に立つ ほか)
巻3 兵馬俑一号坑(再び黄陵を訪れ;涙柏の下に立つ ほか)
巻4 峨眉の月(古徳林に散策;閻魔磯に、死神と喋り ほか)
巻5 揚州の印象(藩陽湖上;藩陽湖をちらっと見る ほか)
巻6 高原の夜(戈壁の夕日;砂漠の夕日 ほか)
巻7 孔孚詩論(抜粋)
著者等紹介
孔孚[コウフ]
1925‐1997。本名は孔令桓(こうれいかん)。中国山東省曲阜市の生まれ、聖人孔子の第七十六代末裔。1975年山東省の機関紙『大衆日報』新聞社から、山東師範大学に転任し、中国文学部の教授になって、教鞭を執りながら、詩の創作にも精進していく。五十四歳から本格に詩を書き始め、多くの作品の中に、深く宇宙、人生への思索を呈している、特に儒学、仏学及び道家の思想や理念への悟りが詩に入れ込んで、東方神秘主義色彩と言われる氏の独特な詩風を以っている。1990年代以来、自然をダイナミックに描写する「山水詩」の数々は、一世を風靡している。中国近代山水詩の第一人者と誉められている。数え年73歳で、病気のため、済南市の自宅で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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