感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kumo
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東南アジアの蝶についての話は既に出回っているものも多いが、その多くは多雨林や山地を舞台にしたものである。本書のように熱帯の低地、里山の蝶を対象にした本は意外と少ない。蝶についてはそれまで素人だった一生態学者が、西スマトラの一角で行った定点観測から様々な謎に挑む。直接明らかな結果が得られることはあまりないが、情報の少ない分野に基礎資料を残すべく淡々と採集を積み重ねる姿勢が素晴らしいと思った。とかく蝶屋が見落としがちな点も、ハチの社会性や水生昆虫を研究してきた氏ならではの観点から拾いだされており面白い。2013/12/13
