人間選書<br> 牛肉と日本人―和牛礼讃

人間選書
牛肉と日本人―和牛礼讃

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784540911064
  • NDC分類 648.2
  • Cコード C0039

出版社内容情報

アメリカや西欧とは趣を異にする日本人の牛肉の食べ方、摂り方が、どのような政治、宗教、文化的背景で形成されてきたか、及び、それに対応した肉牛の飼い方の発展を古代から現代まで追った異色の牛肉論。

目次

1 牛肉と日本人―肉の食べ方と日本の社会・文化
2 日本の銘柄肉牛をいかに育まれたか―近江牛物語
3 肉食以前―ちゃぶ台に肉類がのぼるまで
4 自由化時代の“日本人と牛肉”

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジロ

2
日本人にとって牛肉は生類憐みの令から続くけがれの対象であって食肉としては禁止されており、薬用として味噌漬けなどにして食されていた。明治、大正から庶民も食べるようになったが血が出る事を嫌い薄くスライスして煮込んで食べるスタイルとなった。これがすき焼きである。このすき焼きに合う牛肉をつくるために現在のようなサシの入った和牛が開発されていったのだという。日本の和牛にサシが沢山入っているのは日本の歴史、文化によるものだったのだと理解出来た。非常に興味深い本でした。2021/01/24

コバヤシ

0
日本史の授業では、牛肉は明治時代から盛んに食べられるようになった。.....とは教わるが、この時期はまだ牛肉をゲテモノ扱いする人も多かったようである。穢れを避けるため自宅では牛肉は食べない、食べるにしても神棚を封じる習慣があったなど目から鱗だ。豚肉や鶏肉、その他の食物と比較しながら日本の食卓に牛肉が浸透していく様子をまとめたもの。2016/12/26

天婦羅★三杯酢

0
日本人の肉食は、明治から始まった・・・という固定概念を打ち破る良書。 江戸時代、公式には肉食を禁じられていたとはいっても、近江(彦根藩)のみは 牛の屠畜が公認され、そこで生産される牛肉は「薬」として将軍家や御三家に 献上されていた。 そのような伝統があったからこそ、黒船来襲後まもなく「牛鍋屋」が出来、 牛肉の供給ができるようになったということである。 また、幕末の桜田門外の変も、それまで献上されていた近江牛が、 彦根藩主から大老になった井伊直弼の禁令によって途絶えてしまったことが ひ2011/07/20

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