内容説明
さりげない言葉の奥に広がる大小さまざまな物語や豊かな感性を、日本に住むロシアの詩人が広大無辺な連想で織り上げていく。読むほどに、いつしかロシアのふところ奥深くいざなわれ、茫々とひろがる心象風景の中にどっぷりとひたりきる―いまだかつてない清新なロシア像を心に刻む無類の一冊。
目次
1 庭
2 母国
3 乳母
4 トスカの弁明
5 プラストール
6 アコーディオン
7 夕陽
8 ダーチャ
9 兄弟
10 騎士
著者等紹介
カザケーヴィチ,ヴェチェスラフ[カザケーヴィチ,ヴェチェスラフ][Казакевич,Вечеслав]
詩人。1951年、ベラルーシ(当時はソ連邦白ロシア共和国)生まれ。1985年にモスクワで出された最初の詩集でゴーリキイ賞を受賞、現代ロシア詩人としての高い評価を得た。ロシア社会が混迷を深めるなか、ソ連邦崩壊後の1993年に来日。大阪外国語大学客員教授などをへて現在は富山大学客員教授。ロシア語、ロシア文化の講義を受けもつ一方で、詩作やエッセイの執筆を続けている
太田正一[オオタショウイチ]
詩人・ロシア文学者。現在、連作エッセイ『森のロシア野のロシア』を「窓」(ナウカ)に連載中
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