内容説明
ヨーロッパ・ロシアの辺境ウラル山脈の山間をぬって走る急流で春の雪どけ水を待って一気に川を下る艀の輸送船団。年に一度の命をかけた大仕事に蟻のごとく群がり来る数千人の人足。死と背中合わせの人間たちの生きざま、息をのむ緊張の連続がまざまざと蘇るロシアのドラマチック・ルポルタージュの大迫力―。
著者等紹介
シビリャーク,マーミン[シビリャーク,マーミン][Сибиряк,Мамин]
1852‐1912。作家。ウラル山脈の鉱山町に生まれる。首都ペテルブルグの大学に通うころから文才を発揮、その後ウラルに戻ってからも辺境から真の人間ドラマと大自然の変化を描く中短編やルポ、長編小説、童話など数多く発表、中央の文壇で活躍していたチェーホフやクプリーンにも認められ、ウラルの地方文学を代表する人気作家となった
太田正一[オオタショウイチ]
詩人・ロシア文学者
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