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内容説明
ひとりひとりの人生を飲み込んできたソ連という国家の崩壊のあとに、寄る辺なき社会へ放り出された人たち。自らの死を選ばざるをえなかった無名の人たちの肖像だけをじっと見つめ、社会主義国家という歴史から消えた巨大な亡霊といま一度向き合うインタビュー集。
目次
ゲートル、赤い星、夢みていたのは地上の楽園
紺色の夢のなかへ消えていった少年
スターリンもキューバ革命も、ずっと愛してきました
人生はベルイマンというよりフェリーニなんです
最後の世代の共産主義者と赤い理想の魅力について
彼は鳥みたいにとんでいった
残ったのは、二間の長屋、ひと畝の畑と小さな勲章
いいことなんか、なにもなかった
スターリン少女は五〇歳になって精神病院で共産主義と決別しました
せめて母親にだけでも愛されたかった娘
アエロフロートの窓口で航空券を買って行った戦場
他人を撃つよりも自分を撃つほうが楽だと若者はいう
死ぬ前にドラマのつづきが気になった
父はしあわせていることができなかった
ひとりでみんなのために祈りました
羽ばたき一回とシャベルひとふりのあいだ
著者等紹介
アレクシエーヴィチ,スヴェトラーナ[アレクシエーヴィチ,スヴェトラーナ][Алексиевич,Светлана]
1948年、母の故郷ウクライナに生まれ、その後父の故郷ベラルーシに移り住む。国立ベラルーシ大学ジャーナリズム学部を卒業後、地元の新聞社などではたらいたあとジャーナリストとして独立し、1983年執筆の『戦争は女の顔をしていない』から一貫して人びとの心の声や小さな記憶を集めて伝えるドキュメンタリーを発表しつづけている。原発事故に巻き込まれた人びとを取材した『チェルノブイリの祈り』(岩波書店)をはじめ、『アフガン帰還兵の証言』(三浦みどり訳、日本経済新聞社)、『ボタン穴から見た戦争』(三浦みどり訳、群像社)がすでに邦訳され、テレビの対談番組やチェルノブイリ救援団体の招きによる日本各地での講演のために二度来日している。『戦争は女の顔をしていない』はソ連時代にタガンカ劇場などが舞台化し、本書『死に魅入られた人びと』は著者自身のシナリオ化によりモスクワで映画化された。すでに国際的な評価も定着し、毎年世界のすぐれたジャーナリストを対象におくられるユリシーズ賞の選考委員もつとめている
松本妙子[マツモトタエコ]
ロシア語翻訳家
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感想・レビュー
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