内容説明
有名な女優の子でありながら古い芸術を革新する作家になることをめざして日々思い悩む青年コースチャ、女優になることを夢見て人気作家に思いを寄せる田舎の娘ニーナ。二人の若者のすれちがう愛は時代の変わり目で自信をなくす大人社会に小骨のようにつきささる。そして静かすぎる生活を見つめてきた美しい湖のほとりで、猟銃の音がふたたびみたびと鳴り響く…チェーホフ戯曲の頂点に立つ名作を、声に出して分かる日本語に仕上げた新訳。
著者等紹介
チェーホフ,アントン・パーヴロヴィチ[チェーホフ,アントンパーヴロヴィチ][Чехов,А.П.]
1860‐1904。黒海につながるアゾフ海沿岸の町タガンローグの商人の家に三男として生まれる。早くから文才をみせた長兄の影響もあり学生時代からユーモア小説などを地元の文芸誌に発表、家族を養いながらモスクワ大学医学部に通い、すぐれた短編や中編をつぎつぎと書いた。十九世紀末の「たそがれの歌い手」などといわれながら小説家としての地位は確固たるものとなる一方で、晩年にかけて代表作とされる戯曲『かもめ』『桜の園』『三人姉妹』『ワーニャ叔父さん』を発表、モスクワ芸術座を筆頭にしたロシア演劇界の革新に大きな影響を与えた。死後もその深く静かな舞台は多くの観客を魅了しつづけ、ロシアのみならず、日本を含む世界各国の劇団がチェーホフ劇を上演しつづけている
堀江新二[ホリエシンジ]
専門はロシア演劇。早稲田大学ロシア文学科大学院を修了後、ロシアの出版社勤務などを経て、現在、大阪外国語大学外国語学部助教授。2001年には第9回湯浅芳子賞(翻訳脚色部門)を受賞
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