内容説明
ガリガリに痩せ衰えた阿弥陀如来、体内に臓器と骨格をそなえた秘仏、人髪を植え込んだ鬼子母神、白馬に乗ったお地蔵さま…。なぜそのようなお姿なのか。そこにどんな祈りが込められているのか。その像が異相・奇相であればあるほど、そういう像でなくてはならなかった理由が必ずある。日本各地に残る驚きの神仏像120体を厳選。比類なきお姿に込められた祈りと信仰を読み解く。
目次
第1章 仏像が秘めていたもの
第2章 ありえない仏像
第3章 霊木からの化現
第4章 奇仏をめぐる旅
第5章 女神像の秘奥
第6章 神々を発見する
著者等紹介
本田不二雄[ホンダフジオ]
1963年熊本県生まれ。編集者・ノンフィクションライター。編集プロダグション「少年社」代表。学研のBooks Esotericaシリーズを皮切りに、神社や仏像など、日本の神仏世界の魅力を伝える書籍・雑誌の編集制作に携わる。近年は東京の寺社の魅力を伝える「神仏探偵 東京今昔ミステリーツアー」の講師も務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ぶち
104
ガリガリに痩せ衰えた仏像、体内に臓器と骨格をそなえた仏像、縄でグルグルと縛られたお地蔵様、ブッダを産んだ聖母、人髪が植えられた鬼子母神などなど、驚くべき姿かたちの神仏像が紹介されています。驚きの写真の連続で、驚嘆します。解説も丁寧で時代背景から謂れ、逸話まで取り上げられ、不思議な形態の神仏像に込められた意味を探ってくれています。解説を読んだ後にあらためて写真を観ると、当時の人々の願いや祈りがひしひしと伝わってくるように感じられます。2020/02/11
yomineko@ヴィタリにゃん
76
夜寝る前に読もうとページを開いてすぐ閉じました😨😨😨😨色々と怖いです!仏像=ふくよかなイメージですが、なんと痩せ仏様もいらっしゃって骨と皮です!!!隠れキリシタンの仏像はいつ見ても衝撃。信仰を隠さないと命がなくなる時代があった。神戸市にあるくび地蔵。なんと頭が良くなるとか!他には本物の毛髪を植え付けた仏様等、あらゆる姿にする事で人々は信仰を守って来たと感慨深い。ビリケンさんは可愛くておちゃめな感じですね😊2023/07/18
たまきら
40
神木の本が好みだったので、あまり詳しくない仏教もこの人の視点で見れば興味がわくかな?と取り寄せてみました。大当たり。なんとまあ不思議な仏像を見つけてくるんでしょうこの人は!しかもリサーチとご縁が引き合わせるのか、いろいろ新しい情報が入り、どんどん新たな展開がみられるのも面白かったです。内臓が作られた仏像には色々創造力をかきたてられました。フルカラーなのもいいです。2024/03/25
糸車
24
読み友さんの感想で知った本。図書館に行ったけど見つからず、検索をかけて予約。想像以上に個性豊かな仏像たちにどう言う言葉で表現するべきか迷う。よくよく考えるとわたしにとって一番身近な仏像はおびんずるさんだと気づいた。お参りしたお寺に必ずと言って良いほど"いらっしゃる"。はたきが傍に置いてあり、おびんずるさんの肩とか膝とかそれで触れて自分の悪い部分に触れる。以前は直接触れていたらしいけど、木製なのでツルツルになってしまい、保護する為にはたきにしたらしい。居場所がお堂の端っこでも愛されている証拠ですね。2024/05/11
ひさしぶり
17
茶化し一切なしです。異相・奇相である仏像にはそうである理由があるはずと掲載されたる数々。美仏巡りの折に訪ねるのもイイかもと思いました。おそらく初めて現物見たらぶったまげたであろう、誕生仏(摩耶夫人像)老婆の小町像。ビリケンさんって舶来物なの?某神社近くの揚げ饅頭屋にビリケンモデルの何某の何兵衛のモノクロ写真あったと記憶してたけど偽物か。道理であの店無くなった。2020/01/27