感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リンリン
7
アグネス三部作の二作目。それぞれ個性的に成長したブラウン家の子ども達の活躍に、わくわくしながら読みました。悲しいラストでしたが、どんなに離れていても、自分で断ち切ったつもりでも、ブラウン家は強い絆で結ばれていると再確認できました。三作目「グラニー」も楽しみです。2018/08/27
ぱせり
5
『マミー』から三年。子どもたちそれぞれに、それぞれらしく成長していました。『ふくろ小路一番地』などの児童書を思い出す。彼らは、生活に追われながら、手を抜いてはいけない勘所を押さえている。人生に誠実で、真に賢い人たち。物語はストレートですが、その分、ぶれず、照れず、こんなにもまっすぐに、生きていく喜びと、大切なものとを謳っている。最後の一文で、彼らの絆の深さを思い知らされていた。 2012/02/03
hiyo07
4
本作も、笑って、笑って、泣いて大泣きした。この作品は、私がアイルランドを愛する理由がぎゅっと濃縮されている。どこを切り取ってもアイルランド、アイリッシュの不屈で愛すべき素質が垣間見られる。無知であることを恥じない、がむしゃらであることに気負わない、精一杯であることが当たり前の人生。アグネスのそんな人生は半ばに差し掛かった。子供たちの個性がはっきりと描きこまれた本作、そんな彼らの結婚、新たな人生の始まり、喜びと悲しみが半分に分かれた今作、最後を飾る3作目への期待が弥が上にも高まるというものだ。2011/06/21
dumpty
3
分け隔てなく同じように育ててるのにねぇ。個性ですか?相性ですか?思わぬところで結束の堅さを発揮したわけですが、あまりに悲しい。・・・けれど、それを跳ね返すような力強さも。複雑な読後感でした。2012/05/15
遠い日
3
なんと訳者の伊達淳さんはわたしと同郷!隣の町出身だ。 もしかして高校も同じ県立かな。 そんな発見も嬉しく、いそいそと読んだ『チズラーズ』。 アグネスの子どもたちはいよいよその個性を発揮し、各が我が道をゆく。だが、成長とは真っ直ぐで迷いのないものばかりではないということにも気づかされるのだ。どの子もユニーク。それを知らず束ねているアグネスがいい。家族の有難さが際立つ2巻。 2012/03/18