岩波現代文庫<br> 治安維持法小史

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治安維持法小史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 332,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001612
  • NDC分類 326.81
  • Cコード C0132

内容説明

一九二五年制定のこの法律は、いかなる意味で稀代の悪法であったのか。本書はその制定から廃止までの二〇年間をたどり、同法がどう機能したかを克明に描きだす。鍵としての「国体」概念、拡張解釈や恣意的な運用、度重なる「改正」などを精緻に解明し、戦前期日本の特異な治安立法の実像を克明に描き出す必読書。

目次


第1章 治安維持法の準備過程―過激社会運動取締法案をめぐって
第2章 治安維持法の制定
第3章 治安維持法の発動
第4章 治安維持法の本格的な適用―三・一五、四・一六
第5章 一九三〇年代前半における展開
第6章 戦争へのみちと治安維持法
第7章 太平洋戦争下の治安維持法
エピローグ 治安維持法の廃止

著者等紹介

奥平康弘[オクダイラヤスヒロ]
1929年、函館に生まれる。東京大学法学部卒業。東大社会科学研究所教授、国際基督教大学教授等を経て、東大名誉教授。憲法学者として表現の自由に関わる問題にも旺盛に発言を続けてきた。「九条の会」呼びかけ人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

16
治安維持法というと1925年にできあがった途端に、一本の線路が敷かれ、ただまっしぐらに悪法たる性格を自己露見し自己増殖してゆくと思いがちであるが、それは真実を反映していない。1928年の改正(最高刑を死刑、目的遂行罪)と41年の改正(予防拘禁制度)という段階を経て、悪法たる性格を確立していったのである。また浮浪罪とか予防検束とか、それ自体は治安維持法と関係なく成立した法制度が、思想取り締まり等の一環として治安維持法を補完した。全体としての治安法体系システムが構成されたという点が、治安維持法の特色でもある。2017/07/08

まさにい

9
思わず背筋がゾックとした。それなりに法律を学んだ者にとって、この内容は真夏の怪談に等しいと思う(8月に読んだからだが)。法律とは何か、権力とは何なのか、を考えるのにはもってこいの論文であると思う。それに、どのように権力が民衆を洗脳していくのか、それにマスコミがどのように寄与しているのかも参考になる。憲法改正の草案や集団的自衛権の内閣決議、共謀罪、現代で治安維持法的考え方が続いていると思うとゾッとする。この本、岩波書店が文庫にしてくれてよかった。多くの人に読まれることを期待する。特にエピローグの部分重要。2023/08/11

Hiroshi

5
大正14年制定の治安維持法がどんな意味で悪法だったのか、時代を追いながら探る本。治安維持法成立から企画院事件の立件まで関わるのが、帝人事件をでっちあげた平沼騏一郎だ。◆明治国家は、①出版物は検閲後に許されたものだけが出版され、②集会・結社は届出制で、集会の解散は警察官が、結社の禁止は内務大臣が行え、③行政執行法により、行政権は司法権の承認を得ることなく私人の身体・財産に対し直接強制力を加えることができ、④要視察人観察制度で私人のプライバシーを監視して、治安維持を図った。日本国憲法では、全て禁止されている。2017/06/06

Takao

4
2006年6月16日発行(初版)。単行本は1977年10月発行。発行から40年、現代の治安維持法「共謀罪法」が成立した「今」読み終えた。過激社会運動取締法案廃案という前史を経て、1925年に制定、28年緊急勅令による改正、さらに1941年改正された治安維持法。共産党を壊滅状態に追い込み、すでにその役割を終えていたにもかかわらず、「普通の人たち」にも網を広げるためにより凶暴な法律として運用され、41年には「予防拘禁」などを盛り込んだ「改正」を遂げた。本書を読んで、奥平先生の労作を今に活かさなくてはと思った。2017/06/30

馬咲

3
悪法の代名詞とも呼ばれる治安維持法が、ではなぜ必要とされ、それが25年に成立し、以降どのようにその「悪法」的性格を変化させていったのかという問いから、治安維持法の歴史的把握へと関心が向けられている。その際、それまで内務省=特高警察に偏りがちだった治安維持法運用場面の分析について、法学者の視点から司法省=思想検察・裁判所の動向をより重視し、また、25年の立法過程やその後の改正過程で何が争われ、何が争われ無かったのかに注目することで、治安維持法形成過程の全体図把握のための、より広い視野を提供してくれている。2024/01/20

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