内容説明
コロナパンデミックが浮き彫りにした歴史的役割を終えつつある資本主義、そのなかに未来社会の足音を聴く。キーワードは、「利潤原理」が逆転した社会。独自の切り口で資本主義の現段階を歴史的視野で切り取る!
目次
序章 コロナパンデミックと「成長信仰」を考える
第1章 成熟段階にある日本資本主義
第2章 分裂するアメリカ資本主義
第3章 資本主義の行き詰まりとしての「金融化」現象
第4章 資本主義のフロンティアとしての「デジタル化」とその限界
第5章 ポスト資本主義社会の足音
終章 いま私たちはどこにいるのか―「社会革命」の時代
補論 歴史としての資本主義
著者等紹介
小西一雄[コニシカズオ]
1948年3月東京都に生まれる。1971年3月上智大学法学部卒業。東京都入都(中野区役所勤務)などを経て、1976年4月立教大学大学院経済学研究科博士課程前期課程入学。1981年4月立教大学経済学部助手(大学院在籍のまま)。1982年3月立教大学大学院経済学研究科博士課程後期課程単位取得退学。1982年4月立教大学経済学部専任講師。以降、助教授を経て、1993年4月立教大学経済学部教授。2013年3月立教大学定年退職。この間、教職員組合委員長、総長室長、経済学部長、立教学院常務理事などを歴任。2013年4月東京交通短期大学学長(2016年3月まで)。現在、立教大学名誉教授、東京交通短期大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
コロナパンデミックと成長信仰:コロナ大不況の性格 コロナ大不況の全く新しい特徴 賭けに出る投機資本と金融危機 立場を超えて拡がる成長信仰:根深い成長信仰 成長信仰との決別 成熟段階にある日本資本主義:格差拡大社会 限界費用ゼロ社会論の幻想と現実 分裂するアメリカ資本主義:IC産業の勃興と金融化の新t年 デジタル化・金融化は中間層の没落・貧困差の問題を解決せず 資本主義の行き詰まりとしての金融化現象 資本主義のフロンティアとしてのデジタル化と限界 ポスト資本主義の足音:労働のあり方変化とディーセイントワーク2021/01/24
のるくん
1
利潤獲得競争を繰り広げる先進資本主義国では、これまでの社会に有用な財・サービス(社会的使用価値)が需要を上回って利潤の拡大が見込めなくなると、「金融化」「デジタル化」という実体(物理的制約)のない新たな資本を作り出し、さらに獲得競争して成長しようとする。「金融化」「デジタル化」の次は何を獲得しようとするのだろうか。果たしてそんな『成長信仰』は終焉を迎えることになるのだろうか。生きるための衣・食・住、安全・健康を確保する持続可能な社会を築くだけでは飽き足らないのか。美味しい珈琲を楽しめることに満足しよう。 2021/12/20
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