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内容説明
原子力界の重鎮が事故の全貌に迫る。TMI、チェルノブイリから読み解く真実。
目次
第1部 炉心溶融・水素爆発はどう起こったか(スリーマイル島原子力発電所事故;福島第一原子力発電所事故1~3号機編;福島第一原子力発電所事故4号機編)
第2部 原子力安全向上と福島復興の論点(放射能放出と住民避難;津波と全電源喪失;安全再構築;廃炉への道;考証結果;考証を終えて)
著者等紹介
石川迪夫[イシカワミチオ]
1934年、香川県高松市生まれ。東京大学工学部機械工学科卒。1957年日本原子力研究所入所。1963年に日本で初めて発電に成功した動力試験炉「JPDR」の建設、運転に従事。その後、反応度事故に関する実験計画「NSRR」を立案、実施した。1985年から世界で2番目の廃炉工事となるJPDRの廃炉工事を指揮した。同東海研究所副所長を経て、1991年4月、北海道大学工学部教授に。退任後、原子力安全基盤機構技術顧問などを務め、2005年4月、日本原子力技術協会(現原子力安全推進協会)理事長に就任。2008年4月~2012年9月まで同協会最高顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トリッコロ
4
「計算機に頼る前に、事故データを基に事故プロセスを頭の中で整理分析し、事故に至った物理的現象を推考することが必要」との指摘は、原子力分野に限らず技術者にとっては忘れてはいけないことだ。お勧め図書の一つだ。2015/02/01
Hiroki Nishizumi
3
科学的な内容でこれはこれで立派だが、やはり原子力はフィロソフィーを考え直す必要があるな。2021/10/12
artillery203
2
福島第一の炉心溶融・水素爆発の経緯を、スリーマイル等の事例や資料をたどり考察した一冊。これは素晴らしい。理路整然と、納得いくように書かれている。もちろん、まだ進行中の事柄であるので、これから先データが出てくるにつれて裏付けのとれる部分と覆される部分とが出てくるだろうが、一つのモデルケースとして、この本に書かれている事は重要だ。2015/03/22
ななみ
2
これは名著中の名著。原発事故に限らず、事故というものを考える上で貴重な示唆を与えてくれる。本書を読まずして事故を語るなかれ、いわんや原発事故をや。もちろんどんな本にも言えるとおり、本書に書いてあることは全て正しいという訳ではない。著者本人が再三書いているとおり、乏しい証拠から全貌を描き出そうとする以上、必ずどこかに誤りがあるはず。しかし、物理法則や事実に反するたちの悪い推論を除外して行くことで徐々に真実に近づいていけるという思想の価値は揺るがない。2014/08/30
NulliusInVerba
1
感情的な議論が横行する中、冷静に科学的に事実を元に論理的に事故原因を追究した良書。著者から最も学ぶべきは、このような姿勢である。2016/06/30
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