内容説明
重層的人格概念を核として“プラグマティスティック人間学”を提唱し、哲学・生命医療倫理学の学際的・異分野横断的な社会貢献を切り開くクヴァンテの自選論文集。
目次
魔術化された自然への回帰―構築的哲学なしで?:『心と世界』におけるマクダウェルの自然概念について
日常的世界観と科学的世界観:二つの観点の統一
愛のために何をなすか:フランクファートによる人格の自律についての分析に先に
実存的コミットメントと寛容:宗教哲学者としてのヒラリー・パトナムに問う
学際性と政策への助言―哲学への要請
立体視的な見方?生命科学、心の哲学および自然の概念
ウィリアム・ジェイムズの宗教的信念の正当性
関係における同一化:人間人格の評価的自己関係についてのコメント
生命科学における哲学の課題
行為の政治的文脈における哲学:合理性と世界観の狭間で
人間学の諸観点
批判的異議申し立てとしての哲学:ドイツ哲学・社会倫理学賞受賞記念講演(2014年1月29日ハンブルク)
自由と脳科学―誰が誰を脅かしているのか?
原理的に容赦不可能?
哲学的知性:その軌跡を辿るエッセイ
平和はまさしくもう一つの道…」:平和概念の多義性について
著者等紹介
クヴァンテ,ミヒャエル[クヴァンテ,ミヒャエル] [Quante,Michael]
1962年生まれ。ベルリン自由大学、ミュンスター大学で哲学を専攻。1992年にミュンスター大学で博士号取得、2001年に教授資格を取得。デュイスブルク=エッセン大学教授、ケルン大学教授を経て、2009年からミュンスター大学教授。ヘーゲルを中心としたドイツ観念論の研究のほか、生命医療倫理学の面でもドイツの研究をリードしている
後藤弘志[ゴトウヒロシ]
1961年生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。トリア大学(ドイツ)哲学博士。広島大学大学院人間社会科学研究科教授
池辺寧[イケベヤスシ]
1961年生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。奈良県立医科大学医学部准教授
岡本慎平[オカモトシンペイ]
1986年生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。現在、広島大学大学院人間社会科学研究科助教
桐原隆弘[キリハラタカヒロ]
1970年生まれ。立正大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。フランクフルト大学(ドイツ)哲学博士。下関市立大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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