内容説明
行為論をめぐるヘーゲルと分析哲学との対話。
目次
第1部 主観的意志(概念上の諸前提―人格と主体;意図性―主観的自由の形式;要約)
第2部 行為(行為の形式;行為の内容)
第3部 結語
著者等紹介
クヴァンテ,ミヒャエル[クヴァンテ,ミヒャエル][Quante,Michael]
1962年生まれ。ベルリン自由大学、ミュンスター大学で哲学を専攻。1992年に本訳書の基礎となった論文でミュンスター大学で博士号取得、2001年に教授資格を取得。デュースブルク=エッセン大学教授、ケルン大学教授を経て、2009年からミュンスター大学教授。ヘーゲルを中心としたドイツ観念論の研究のほか、生命医療倫理学の面でもドイツの研究をリードしている
高田純[タカダマコト]
1946年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(北海道大学)。札幌大学外国語学部教授
後藤弘志[ゴトウヒロシ]
1961年生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程修了。ドイツ、トリア大学哲学博士。広島大学大学院文学研究科教授
渋谷繁明[シブヤシゲアキ]
1964年生まれ。ドイツ、ライプツィッヒ大学哲学博士。鎌倉女子大学非常勤講師
竹島尚仁[タケシマナオヒト]
1964年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了、文学博士(京都大学)。岡山大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bevel
4
ヘーゲル×分析哲学の過渡期の著作という感じ(1993)。学位論文で、ヘーゲルの『法の哲学』に関するコメンタリーが長々と続き、結局これが因果的説明と動機の関係を共存させるデイヴィドソンの「非法則論一元論」に近づくという形。たぶんみんな、ヘーゲルにこういう注釈する価値ある?という感想を抱くのではないか。普通に『法の哲学』を読めばいいし、『法の哲学』を読めない人には、このコメンタリーは読めないと思う。若書きの博論という感じだけど、後のクヴァンテの活躍ぶりから考えると、味わい深いのかもしれない(知らんけど)。2021/11/19