内容説明
賢治童話を子どもはどう読むのか。注文の多い料理店、よだかの星、やまなし、オツベルと象、どんぐりと山猫、土神ときつね、雪渡り、猫の事務所…童話の魅力と諸相を読みひらき、その教材性の意味を問い、賢治の生あるものに向けての愛の思想を探る。
目次
第1章 子どもと読む賢治童話の魅力(異界との交歓―「雪渡り」;生命の連環―「やまなし」;擬制を撃つ―「よだかの星」;自己回復へのメッセージ―「注文の多い料理店」;イーハトヴの世界に遊ぶ―「鹿踊りのはじまり」;現実と理想の相克―「オツベルと象」)
第2章 掘り起こす賢治童話の世界(異界からの手紙―「どんぐりと山猫」;領域侵犯者に与えられた罰としての刻印―「注文の多い料理店」;狐殺しの修羅―「土神ときつね」;社会悪への批評―「猫の事務所」;賢治童話における悪の諸相)
第3章 教材としての賢治童話(宮沢賢治童話の教材史;賢治童話の魅力と教材化の可能性;教材論・作品論のための覚え書き)
著者等紹介
牛山恵[ウシヤマメグミ]
東京に生まれる。横浜国立大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科国語教育専攻(修士課程)修了。横浜市立の公立小・中学校の教壇に立つ。現在、都留文科大学文学部国文学科教授。日本国語教育学会、全国大学国語教育学会、日本文学協会、日本児童文学学会、宮沢賢治学会等に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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