内容説明
氷上カーニバルは、北海道札幌市で、大正時代のおわりから昭和にかけて行われていた冬のおまつりです。2月、札幌のひとびとは、雪にとざされた冬のおわりを祝うため、さまざまな手作りの仮装をして中島公園のスケートリンクでカーニバルをしました。このおまつりは、当時の子どもたちの心に深い感動を残したようで、児童文学作家の神沢利子さんによる作品『いないいないばあや』にも描かれています。ひとびとの生きるよろこびがあふれる、うつくしくたのしい夜の絵本。
著者等紹介
あべ弘士[アベヒロシ]
1948年北海道生まれ。旭山動物園飼育係として25年間勤務。絵本『あらしのよるに』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞・産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』(小学館)で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズで、赤い鳥さし絵賞、『どうぶつゆうびん』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、『宮沢賢治「旭川。」より』(BL出版)で産経児童出版文化賞美術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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anne@灯れ松明の火
37
新着棚で。初めに「To Toshiko Kanzawa」とある。内容紹介に「氷上カーニバルは、北海道札幌市で、大正時代のおわりから昭和にかけて行われていた冬のおまつりです。当時の子どもたちの心に深い感動を残したようで、児童文学作家の神沢利子さんによる作品『いないいないばあや』にも描かれています。神沢利子さんへのインタビューや現地取材を重ねた上で、当時の子どもたちの思い出を創作絵本にしました」とあり、納得。人間が主人公で、お人形さんのような絵とリアルさのある動物の絵が混じっていて、ちょっと不思議な感じ。2020/12/04
ヒラP@ehon.gohon
33
氷の上で、夢のようなお祭りが繰り広げられます。 本当に絵空事だと思ったら、裏表紙裏の写真にビックリ。 大正から昭和にかけて、札幌で実際に行われたお祭りがベースになっているのでした。 登場するタヌキたちやクマ(?)は、あべ弘士さん的アレンジにしても、こんなに楽しいお祭りが100年昔にあったことに驚きました。 祭りの様子が生き生き描かれていて、できれば復活してほしいと思いました。 冬の終わりを祝うお祭りだったとのこと、春の訪れに期待感をもったお祭りです。2021/12/07
ケ・セラ・セラ
26
冬、大きな公園の池で始まる氷上カーニバル。子どもも大人も仮装して、スケートにのって氷の上を滑る。花火に電球、音楽隊にピエロも。たぬきの子は友だちだけど、突然大きなくまが現れて…。裏見返しでびっくり。かつて北海道中島公園で、実際に行われていたんですね。100年程前の幻想的で盛大なお祭り。寒いのは苦手だけど、こんな夢のようなお祭り、見てみたいわぁ。2021/12/27
ツキノ
26
2020年11月発行。神沢利子さんの『いないないばあや』にも描かれている札幌市で大正のおわりから昭和にかけて行われていたおまつり「氷上カーニバル」を幻想的に描いたおはなし。わたしといもうと、そしてともだちのたぬきの子どもたち一家も手作りの仮装をして楽しむ。見返しには1930(昭和5)年に撮影された写真も掲載。(E175-567)2021/07/01
長くつしたのピッピ
22
児童クラブにて1年生3年生に読み聞かせ。札幌雪祭りが大々的に行われる以前、中島公園で実際にあったお祭りを題材にしている。「札幌雪祭り」と言うと子ども達は飛びついていたが、内容としては3年生以上が理解しやすいようだった。あべさんは、動物のイラストは特徴を捉えて誇張して描くので面白いのだけれど、人物となると分りづらいようだ。2021/03/06
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