内容説明
津波に関する経験・教訓を暗黙知から形式知に変え伝えて活かす、切迫する南海トラフ等の巨大地震や大津波への危機感を共有し備える、自助・共助・公助そして絆が命を守ることを最認識する、世代、職業、性別そして時代を超えて共感し、伝える。実践性を重んじて記述。
目次
第1章 日本列島を襲う津波の脅威(日本列島を襲う津波の脅威;世界の津波災害記録と今後の南海トラフ地震津波)
第2章 津波防災を考える(語り継がれる津波の教訓;東日本大震災の教訓を未来に繋げる)
第3章 自助・共助・公助で取り組む津波防災(津波防災の3要素―自助・共助・公助;自助・共助を育む各地の取り組み;公助の取り組み)
第4章 津波防災に貢献する世界の津波研究(稲むらの火から大きく変わった津波避難の技術―濱口梧陵国際賞への想い;世界の津波研究)
第5章 技術と絆で深める津波防災(濱口梧陵の堤防築造と現代社会の脆弱性;津波防災技術の進展と展望;南海トラフ地震津波への防災対策;宇宙を利用した防災インフラへの取り組み;最後は人と地域の絆が命を救う)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
後藤良平
2
日本列島を襲う津波の脅威、これまでと東日本大震災の津波の教訓、自助・共助・公助で取り組む各地の津波防災、世界の津波研究、最新の防災技術など、非常に広範囲について津波をまとめている。先日仙台フェリーターミナルの展示で知った、太平洋フェリー「きたかみ号」の津波体験記をドキドキしながら読んだ。10分ほどで出稿準備し、船首の車両出入り口も船尾のランプウエイも開けたまま離岸し回頭。その後に出入り口を閉め港外へ。そして50分ほどで10m以上の津波を10波ほど乗り越える。素晴らしい船長の判断である。 年間No.45贈呈2021/04/09