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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
28
早老症の主人公の一人称語り。どうしようもないおとーさんとおかーさんから生まれたにしては聡明な子だ。アルムがもーいい子すぎて。2017/08/16
フランソワーズ
12
早老病を患ったアルムが、その限られた時間のなかで、限られたできることを精一杯やろうとする。その姿は健常者よりも真摯で、心打たれる。でもユーモアもあるので、感傷的になりすぎることなく、楽しく読めました。2024/11/13
lovemys
12
美しいリズムの物語だった。生まれてから死ぬまでの、何も出来なかった頃から徐々に学んで成長していくまでの、そんなリズムがグルグルと巡っている。親も子どもで、自分の子どもができたから親になって、親になって知る自分の子どもだった時の親の大変さとか、子どもから与えられる喜びとか悲しみとか、それは自分も親に与えていたもので、一つの命の終わりに生まれる命とか。生きるということは、色々なことがグルグルと回っているのだと思う。命が生れるまでの出会いをファンタジーにまとめた最後の話が良かった。今ここにいる奇跡を大切にしたい2022/11/23
有無(ari-nashi)
7
17才の時に世間知らずな若すぎる親と成った両親と、早老病により17才で老いた身体と成り達観した息子。両親の馴れ初めを聞き自分が過ごせなかった青春時代を追体験する前半と、初めて同年代の子に恋をし交流する後半。タイトル通り「どきどき」が詰まった作品だった。若すぎる両親も子供を通して、記憶にない赤ん坊時代を追体験して親と成っていく。子供は年をとっても子供で、親は若くても親。分厚いけれど、読みやすくて綺麗な言葉の作品だった。2015/02/18
ウメ
6
死期のせまる病に生きる。そこかしこにどきどきと生の鼓動を、時には恋の脈拍を感じさせる。両親に贈った小説は、彼の思い描く美しさに満ちあふれていて、涙で字が追えない。人は誰しも望まれて生まれてきたのだと信じたい。2020/09/07
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