内容説明
若いころをどのように過ごせばいいか、働くとはどういうことか、文章をどのようにして書いていけばいいのか。小説家に聞いた4日間。生きるヒントにあふれるロング・インタビュー。
目次
Day1(幼稚園のころ;書くことのはじまり;ハードコアパンクのころ;同級生たち;心斎橋、梅田;ハヤカワの青背;就職活動のころ;私をつくるもの)
Day2(私の修業時代;伝えるということ;向いている仕事;ふたたび修業時代;時間の使い方;あのころのスクリーンから;三十四歳と三十五歳;習慣の力;私の仕事論;私とリケルメ)
Day3(デビューのころ;付箋で書く;芥川賞のころ;『エヴリシング・フロウズ』をめぐって;「書ける」ということ;チームを応援するということ;『つまらない住宅地のすべての家』の話;優しさと親切)
Day4(夢をもつということ;Perfumeのあとに;サマーソニックに行くために;十四歳;本は読んでみないとわからない;徳島の女の人)
著者等紹介
津村記久子[ツムラキクコ]
小説家。1978年、大阪市生まれ。2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。09年「ポトスライムの舟」で芥川賞を受賞。著書多数
島田潤一郎[シマダジュンイチロウ]
編集者。1976年、高知県室戸市生まれ。2009年に出版社、夏葉社を創業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゅんさん
40
津村さんは、人の優しさや小さな善意を掬い取り、それを文章にするのがとても上手い人だなぁと思っていた。この対談集を読んで、津村さは地味で自分の身の周りの事にしっかり向き合うことを大事にする人だと思った。私は自分が好きなことを"見つける・知っている"ことはすごく大事だと思っていて、津村さんもそこをとても大切にしている。それって簡単そうに思われがちだけど、しっかり自分と向き合わないと辿り着けないことだと思う。大切なことはだいたい面倒くさい。でもそこから逃げずに向き合えるひとでありたい2026/03/05
よこたん
36
“私が恋愛とか不倫が主題の小説書くとするじゃないですか。誰が読むんや、なにがおもろいねんって私自身がまず思います。” 自分で自分にツッコミを入れる津村さん、ヤナギブソンか〜い。確かに私も、そんなん求めていないわ。まるまるロングインタビューの贅沢。うまいこと聞いてくれはって楽しい楽しい。“とにかくメモを取れって自分に対して思っているし、他の人にも言うんです。”ってくらいのメモ魔ぶりを再認識。SONY MUSIC TV、FM802のOSAKAN HOT 100、阪急三番街の紀伊國屋書店、南街会館とかツボった。2026/03/12
吾亦紅
21
津村記久子さん×島田潤一郎さん×夏葉社という泣けるような夢のようなコラボレーションの本。ふたりの4日間の対話を読みながら、なぜ自分はこのふたりが好きなのかずっと考えていた。津村さんは自分自身のことを全然信じていない。あんなに素晴らしい小説を書いていて賞もたくさん貰っているのに、まったくといっていいほど。でもだから津村さんのことを信頼できるのだと思った。津村さんの小説は、辛かった頃の津村さん自身に宛てて書かれたもののように思えた。夏葉社らしい小さな判型の本でこれは枕元の特等席に置きます。2026/02/02
くるみみ
18
津村さんってふつうなの?とは思うけどふつうではない、とは言えない、と読後思った。夏葉社代表の島田さんがインタビュアーの1冊。記憶力がいい人だとはエッセイを読んで感じていたけれど幼稚園生時の自分の気持ちや中学の頃友達が貸してくれた本のタイトルまで覚えていて、中学からの学生時代は人間関係に恵まれていたと言うところがなんか津村さん作品にも関連している気がした。それと若い時からの好きなことを「掘る」作業。これが昨今の空気である反知性に繋がる言及に痺れた。「反センス」も。反知性ってダサいもんねと何度も頷いた。2026/03/08
練りようかん
17
作家デビューまでの半生と20年のキャリアを振り返る4日間のインタビュー。聞き手の島田氏は音楽好きで年が近く、カルチャーや就職氷河期世代の経験的理解でやりとりを深くしているのが好い。小学生の時の原稿用紙に書く理由や、作品を読んでもらった友人にアンケート用紙を配る目的意識の凄さに驚いた。担当編集者と松浦理英子さんの「デビューのころ」も印象強い。そして文章を書くコツの“話されていないだろう部分を動作で書き、主人公はそこまで思ってなくても読者には伝わる”に、津村さんの好きなところを実感して盛り上がった。良かった。2026/03/22




