ラヴ・レター

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784904816110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

単行本未収録の短篇9つを収める。いまなお多くの作家たちに影響を与える、唯一無二の、文学世界。最晩年の短篇集。

著者等紹介

小島信夫[コジマノブオ]
1915年岐阜生まれ。東京大学英文科卒。1954年「アメリカン・スクール」で芥川賞を受賞。2006年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ココロココ

19
【猫町倶楽部・関西月曜会の課題本】 多分、課題本でなければ、手に取ることはなかったと思う。 表題作を含む9つの短編集。 『アメリカン・スクール』で、芥川賞を受賞している。 ほとんどの作品が晩年に書かれている。 最後まで読んでも、エッセイなのか小説なのか良く分からなかった。 作中に作品や作家が出てくるので、そこが興味をもって読めた。 表題作『ラヴ・レター』は、思ったものと違っていた。 こういう作品は感想が書きにくい。2016/01/09

zumi

11
ある程度、小島信夫の作品を読んでから読むと吉。なんせ、最晩年の作品集ですから。『残光』と同様、ある意味で自伝的な要素が強く、作家自身のこと(=テクストの外部の要素)を、どこまで思考の枠内に入れて読むのかを考えなければと感じた。他にも色々読んでから再読したい。個人的に気にいったのが、「夢」(人体の仙骨に関する文章が素晴らしい)と「すべて倒れんとする者」(小島信夫作品でお馴染みの「家」か、小説と現実の淡い往還の中で浮かび上がってくる...) 堀江敏幸の解説(エッセイ)も良いので、買いの一冊でしょう。2014/08/31

かもめ通信

9
「夏葉社」の最新刊は、芥川賞作家小島信夫の短編集。 単行本未収録の9篇の短編が収められていて、そのほとんどは著者晩年の作品であり、巻末には堀江敏幸氏が解説が掲載されている。 一見するとごくごく普通の目の前で繰り広げられる日常の一コマを切り取って、ただ書き連ねているだけのようにみえるのに、そこに映り込んでいないあれこれを想像してしまうような感覚は、たとえていうならば、一瞬の表情を切り取った写真に魅せられたときのような気持ちに近いかもしれない。 2014/01/11

フリウリ

8
遺作「残光」の2年前、2004年に発表された「小さな講演のあと」で、小島氏は、以前に書いたことと似た内容を、何度も書いていることに思い当たり、困ったと思いつつ、それは「よほどその内容が忘れられなくて、再び書いている」からで、終わりに近づいて「あっ」と思うのだ、と書いています。年を重ねるごとに「私」が退いていく傾向は、もともと饒舌な文章・文体の小島氏も例外ではないと思いますが、小島氏の本来的な饒舌さと、高齢に伴う退行性との相克がみられるように思われるところも、おもしろいです。72023/06/29

小瑠璃

8
ほっこりするタイトルと装丁を裏切る難解さ。だれの台詞かわからなくなったり、必死に話に入ろうとしたら主題が変わっていたり、かなり翻弄されました。まだまだ私には理解が及ばず、好きとか嫌いとかを主張する域にまで到達できませんでした。真面目にきちんと理解しようとすればするほど混乱し、気づけば"中高生男子に本を一冊与えて、読書嫌いを錬成しなさい"って課題があったら、わたしこの本を選ぶなぁなんて阿呆な考えが頭の隅で踊っていました。玄人向けの文学、かな。2016/01/10

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