内容説明
文芸批評の集大成。現世と幽冥を行き来する者たちの壮大な文学史。文学とは、「胎児の夢」として紡がれた「迷宮と宇宙」である。
目次
1 迷宮と宇宙(二つの『死者の書』―平田篤胤とエドガー・アラン・ポー;輪舞するオブジェ―泉鏡花『草迷宮』をめぐって;人魚の嘆き―谷崎潤一郎の「母」;肉体の叛乱―土方巽と江戸川乱歩;夢の織物―三島由紀夫『豊饒の海』の起源;未生の卵―澁澤龍彦『高丘親王航海記』の彼方へ)
2 胎児の夢(多様なるものの一元論―ラフカディオ・ハーンと折口信夫;胎児の夢―宮沢賢治と夢野久作)
3 批評とは何か(批評とは何か―照応と類似)
著者等紹介
安藤礼二[アンドウレイジ]
1967年、東京都生まれ。文芸評論家、多摩美術大学美術学部教授、東京大学大学院総合文化研究科客員教授。主要著書『神々の闘争 折口信夫論』(講談社、2004年)芸術選奨文部科学大臣賞、『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社、2008年)大江健三郎賞・伊藤整文学賞、『折口信夫』(講談社、2014年)角川財団学芸賞・サントリー学芸賞、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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