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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
35
成田亨の特撮美術を様々な写真と共に惜しげも無く開示している。「戦争と人間」「飢餓海峡」「新幹線大爆破」「トラック野郎」等々、いわゆる特撮映画ではない映画の特撮に多くをさいている。特撮を感じさせない特撮こそ、成田さんの技術と美的センスの高さなのだろう。樋口真嗣さんの後書きも成田さんをリスペクトしつつ特撮の現状を憂えている。コンピュータグラフィックスが全盛の現在、このようなセンスこそ必要なのだろう。2017/05/01
りゃーん
2
薄給なのに4000円の本を購入するとは無謀だが、これはそれだけの価値があった。ウルトラ作品のデザイナーであった成田亨のもう一つの主戦場、それは特技監督というミニチュアを拵えて有り得ないものをリアルに描く特撮の専門家。読んでいて、子どもの頃成りたかった職業がこの特撮屋であったことを思い出した。寒天で水を作り、星空はホリゾントで描く。せっかく作ったビルを壊し、見た事も無いUFOを飛ばす、嗚呼、素晴らしい!しかも平明な文章にして、美術科としての矜持も感じさせる。だからこそ時たま出る円谷プロへの恨みが悲しい。2015/10/25
モズ
1
某特撮映画をきっかけにを特撮、スゴイ!どうやって撮っているんだろう、とこの本を読みました。 期待していたよりずっと細かく説明されており、所々こんなことに苦労した、嬉しかったといった話があって面白く読めました。 ただ、デザイナーあるいは商人に任せるからこんなことに…といったような言葉もあったため、はてな?とググってみたところ、一悶着どころでは無かったのですね。 ツノ…2023/01/30