感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
6
いわゆる「高山文化史」基礎論的な前作に比べ、それを前提にから60年代アングラ文化や日本漫画史とより読者に近いフィールドのものまでまとめた応用編。回顧的エッセイも多数含まれ、より高山宏自身に迫れる内容に。白眉は絵本論で、世界の絵本作家たちが、現代文学が苦心する超絶方法論的技巧、テクストの物質化やビジュアル的実験をこどもの世界で容易く疾走していることを再認させられ、圧倒的な面白さ。漫画やアニメ者としても、評論自体は衒学的だがゴッドマーズまで知っていて、浮わついた関心ではないのがわかる2013/02/20
amanon
3
前巻「風神の袋」と同様ヴォリューム、内容共にその読み応えに圧倒されることしきり。とにかく著者の膨大な知識量、関心の広さ、鋭い切り口と、時に攻撃的にもなる軽妙で小気味よい語り口に惹かれて、どうにかこの千頁近くある大作を読了した次第。上下巻読了しても、著者が信奉するマニエリスムがいかなるものは?ということは結局今一理解できなかったけど(笑)。後、個人的に印象的だったのは、上巻でも時折触れられていた、著者の家庭の事情。世間的にはダメンズ的な行為でしかないけれど、そこに著者なりの倫理観と拘りが伺える気がした。2017/01/10
take0
1
「クリティックなんて『プー』」、「身内と胎内」がよかった。2018/09/04
Akito Yoshiue
1
『風神の袋』と合わせ、最高の読書体験ができました。翻訳者の立場で書かれたエッセイをよむと、高山氏が翻訳した本も残らず読みたくなってしまう。2014/03/03
poefan
0
これはもう「情熱の嵐」の夢幻のほとばしり。後ろ姿がかろうじてかすんで見えるだけ。なんのばちが当たったのか、腱鞘炎。2012/01/16