内容説明
すでに第一線の文士として活躍していた福田恆存、大岡昇平、石井桃子、中村光夫、阿川弘之、小島信夫、庄野潤三、有吉佐和子、安岡章太郎、江藤淳の10人が、何故、ロックフェラー財団留学生に選抜されたのか。彼の地で彼らが見たものは何なのか。帰国後、その思想信条は変わったのだろうか、あるいは変わらなかったのか。冷戦期のアメリカで過ごした文士たちの留学生活を追う。
目次
第1章 文士にとって留学は、夢のまた夢
第2章 「文士留学の仕掛け人」坂西志保と、チャールズ・B.ファーズ
第3章 阿川弘之は「原爆小説」を書いたから、アメリカに招かれたのか
第4章 大岡昇平、安岡章太郎は、アメリカで、ことに南部で何を見たのか
第5章 江藤淳、英語と格闘す
第6章 庄野潤三と名作『ガンビア滞在記』の誕生
第7章 有吉佐和子は、アメリカ人社会では間違いなく「NOBODY」だった
第8章 小島信夫は、なぜ、単身でアメリカに行ったか?
第9章 アメリカから帰った福田恆存は、「文化人」の「平和論」を果敢に攻撃した
第10章 改めて考える。ロックフェラー財団による文士のアメリカ留学とは何だったのか
著者等紹介
斎藤禎[サイトウタダシ]
元編集者。早稲田スポーツOB倶楽部顧問。昭和18年(1943)満洲三江省に生れる。昭和42年(1967)早大一文卒。同年、文藝春秋入社。常務取締役等を経て、平成19年(2007)日本経済新聞出版社入社。代表取締役会長等を経て、平成24年(2012)同社を退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鈴木貴博
古本虫がさまよう