出版社内容情報
1994年、長野県・松本市で起きた、松本サリン事件において、警察の杜撰な捜査と報道被害で犯人扱いを受けた、河野義行。
1990年、長野県・足利市で起きた幼女誘拐殺人事件=足利事件において、自白強要と低精度のDNA鑑定によって17年間もの間、獄中生活を送った菅家利和。
疑惑と絶望の闇を生き抜いた二人が、警察、検察、裁判所、マスコミの実態を語る、初の対談。本文には、河野氏が共同通信に宛てた手記、菅家氏が獄中から書いた無実の叫びを綴った手紙も収録!
内容説明
二大冤罪事件の当事者が語る日本の司法と報道の過ち。
目次
第1章 二つの事件を振り返って(近況について;刑務所での生活;今後について)
第2章 取調室―密室で何が行われているのか?(逮捕当時の状況;なぜ、虚偽の自白をするのか;警察のイメージ;捜査トップの判断;謝罪について)
第3章 マスコミと世論という冤罪共犯者たち(マスコミ報道;専門家のコメント;世論の暴走;マスコミの役割)
第4章 裁判所は誰が裁くのか?(裁判の構造;裁判官の謝罪;鑑定の問題;裁判所の役割;裁判員制度について)
第5章 冤罪事件を無くすために(冤罪は誰にでも起こる;冤罪の割合;支援者が頼りの綱;冤罪を防ぐために;支援組織のネットワーク;弁護士の役割;今後の活動)
著者等紹介
菅家利和[スガヤトシカズ]
1946年生まれ。1990年に栃木県・足利市で起きた幼女誘拐・殺人・死体遺棄事件(「足利事件」)で、1991年12月に逮捕・起訴される。無罪を主張するも、2000年に無期懲役が確定し、千葉刑務所で服役。2009年6月、DNA鑑定の不一致が確認され、釈放。現在、再審公判準備中
河野義行[コウノヨシユキ]
1950年愛知県生まれ。1994年6月に長野県・松本市でオウム真理教が起こした「松本サリン事件」の第一通報者。同事件の被害者であるにも関わらず、警察の杜撰な捜査と、犯人扱い同然のマスコミによる報道によって、多大なる人権侵害を被る。現在、犯罪被害者支援や講演会活動を全国各地で積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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