内容説明
猫短編文学全11編収録。長崎訓子が描くわがままで自由奔放な名作文学のシニカルな猫たち。
著者等紹介
長崎訓子[ナガサキクニコ]
1970年東京都生まれ。イラストレーターとして書籍の装画や挿絵、映画に関するエッセイ、漫画の執筆など多方面で活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
76
ルナール「Le chat 猫」の気高く気まぐれな猫で始まる猫文学漫画集。「ウチの猫が一番かわいい」手に取った人にとってそんな個人的な本になったらば嬉しいとあとがきで書いてらっしゃるように、まさに個人的主観で味わい尽くすに相応しいラインナップ。猫のように自由に受け取れる寛容で余韻深い短篇たち。そこを彩る猫たちの俳優ぶりがまた素敵。特に大好きなのが、別役実「なにもないねこ」。目も耳も口も頭も、ないない尽くしのなにもない猫。最後にたったひとつの小さな小さな願いが叶えられる瞬間、鼻頭がぎゅうと痛んだ。(⇒)2020/02/20
ゆみのすけ
21
ずっと読みたかったこちら。昨日神保町ブックフェスティバルで出会いました!芥川龍之介、筒井康隆、別役実などの名作が長崎訓子さんの漫画で紹介されている。味わい深い漫画で描かれているので、物語に入りやすい。装丁も凝っていて、美しい。特にお気に入りは赤川次郎「いつか、猫になった日」とサキ「レディ・アンの沈黙」。今度はこちらで出会った漫画の原作である小説も読んでみたい。2024/10/27
阿部義彦
20
私の応援しているナナロク社からの新刊です。イラストレーターの長崎訓子さんが既にある猫絡みの小説を漫画仕立てにした作品集です。日本、海外の猫文学達から長崎さんのチョイスで自由奔放に想像力を飛躍させます。私の好みは海外編はサキ、日本では筒井康隆ですかね。白猫の片目がベタが入ってたり芸が細かく猫愛に溢れた短編たちです。装丁も凝った作りで流石にナナロク社です、贈り物にも相応しいかも。2019/11/24
マツユキ
16
長崎訓子さんによる猫の短編文学の漫画化。作者のオリジナル作品もあり。小川未明の『ねことおしるこ』姉弟が可愛い。別役実『なにもないねこ』切ない。菅原孝標女『更級日記』美しい猫の正体…。読みたくなってきた!芥川龍之介『お富の貞操』歴史の裏で…。赤川次郎『いつか、猫になった日』終了後の胸騒ぎ。作者オリジナル『キャットスナッパーズ』も収録。猫の可愛さだけではなく、残酷さも含めて、愛情いっぱい。長崎さんの名作文学漫画を3冊続けて読みましたが、大満足でした。2022/04/16
コキア
1
ねこにまつわる名作文学のアンソロ。 装丁も可愛く、サイン本だったので購入してみたけど、なかなか奇譚モノです。 ねこさん好きはぜひ、 だけどこわーいねこも出てきます2019/09/18
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