内容説明
これは激動のチベットを生き抜いた少年の喜びと悲しみに満ちた真実の物語である。
目次
第1章 人が経験する喜び、悲しみ、苦しみ―前世の業の結果
第2章 人生における喜びや悲しみは、レイヨウの角の節のようなものである―幼少時代の喜びと悲しみについて
第3章 ジョウォの御尊顔を拝する―良縁によって与えられた祝福
第4章 地の果てをさまよう悲しみ―大きな変化の時期にあっては、どうしようもない
第5章 悲惨な孤児の暮らし―運命は思い通りには進まない
著者等紹介
ナクツァン・ヌロ[ナクツァンヌロ] [Naktsang Nuro]
1948年チュカマ(現中国甘粛省甘南チベット族自治州瑪曲県斉哈瑪)生まれ。1964年玉樹州民族師範学校卒業。チュマル県人民法院副院長、チュマル県副県長などを歴任。1993年退官
棚瀬慈郎[タナセジロウ]
1959年愛知県生まれ。1990年京都大学大学院文学研究科博士課程研究指導認定退学。現在滋賀県立大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Arte
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赤子の時に母を失くした(巡礼に行って感染症に罹った)幼い少年のチベットでの暮らしが描かれる。鳥葬って、鳥葬場の管理人が、鳥に食べやすいように遺体を切り刻み、いつも食べにくる鳥に名前つけたり、自ら遺体を食べて見せて、鳥に食べるように促したりするのか。遊牧より家畜の略奪が好きで、銃持って数ヶ月いなくなっては戻って来るのを繰り返していた父は、祖父が亡くなると財産をすべて寺に寄付し、少年は出家した兄と寺の近くに暮らして、寺からもらう施しで生活する。財産はヤギや羊だから、育てていけないならこっちの方が効率的なのね。2023/11/24