内容説明
2010年ノーベル平和賞受賞者・劉暁波の畏友である中国民主化の鍵をにぎる著者が、「国家機密窃取」の容疑による入獄等の困難を乗り越え、9年の歳月をかけて新疆ウイグル人の内心と社会に迫った必見の書。
目次
ムフタルとの出会い―一九九九年新疆での遭難の追憶
ムフタルを極秘に訪問―四回の新疆再訪の記録(二〇〇三年夏;二〇〇三年秋;二〇〇六年春;二〇〇六年夏)
ムフタルかく語りき―インタビューの記録(地元民族の憎悪がこれまでになく高まっている;ウイグル人の心の中の歴史;民族間の矛盾;新疆漢人の「お手上げ」;抵抗者と抵抗組織;テロリズムと暴力闘争;東トルキスタン勢力が利用できる国際条件;東トルキスタンは何を基礎として建国するのか;「中道路線」を選べないか)
ムフタルへの手紙―新疆問題の検討(一通目の手紙:テロリズムと民族的憎悪;二通目の手紙:独立は最良の選択ではない;三通目の手紙:「逓進民主主義」に何ができるか)
著者等紹介
王力雄[オウリキユウ]
1953年、吉林省長春市生まれ。中国の著名な作家、民族問題研究者。1978年「民主の壁」に参加。1994年、中国最初の環境NGO「自然の友」を創設し、中心メンバーとして活動。2003年に組織存続のため自然の友から除名。2002年、北京当代漢語研究所から「当代漢語貢献賞」、独立中文ベンクラブにより「自由創作賞」、2003年、ヒューマンライツウォッチから「ヘルマン・ハミット賞」、2009年、チベットのための国際委員会より「真理の光賞」などを受賞
馬場裕之[ババヒロユキ]
1957年、新潟県生まれ。東京都立大学中退。世田谷区役所勤務を経て1987~89年、上海同済大学に語学留学。1990年から2001年にかけて天津、上海、撫順、北京で計8年間ODAの技術協力プロジェクトで業務調整員として勤務。現在は通訳・翻訳業
劉燕子[リュウイェンズ]
作家。現代中国文学者、桜美林大学北東アジア総合研究所客員研究員。中国北京生まれ。湖南省長沙で育つ。1991年、留学生として来日し、大阪市立大学大学院(教育学専攻)、関西大学大学院(文学専攻)を経て、現在関西の複数の大学で非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
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