『21世紀の資本論』の問題点

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  • サイズ A5判/ページ数 77p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784904209653
  • NDC分類 331.82
  • Cコード C0031

内容説明

アメリカでベストセラーとなった経済書『21世紀の資本論』は「問題」だらけの内容だった!机上の空論に振り回されないための必須の知識を示しつつ、同書の正しい読み方を伝授する。

目次

第1章 5分で理解する『21世紀の資本論』(『21世紀の資本論』を要約すると;歴史データから経済を読み解く;結論は「r>g」;資本主義の経済格差は今後もさらに大きくなる;格差拡大是正の切り札は「資産へのグローバルな累進課税」)
第2章 『21世紀の資本論』を論評する(ピケティの手法は経済学にどんなインパクトを与えたか;過去を検証すると未来が見えるのか;「r>g」は大発見なのか?;ピケティの提案する経済格差是正策;なぜたくさん稼いだ人ほど大きなペナルティを課せられるのか?;法人所有の財産はどうなるのか?;金融投資資金には課税できない;資本はタックスヘイブンにあるのか?;グローバルに課税するとはどういうことか)
第3章 なぜ『21世紀の資本論』はアメリカでベストセラーになったのか(『21世紀の資本論』はフランスでは売れていない;アメリカではほとんどの人が読んでいない;クルーグマンが宣伝マンに;ピケティに足りなかったものは社会人経験と数理的経済モデル;ピケティに寄せる微かな希望)

著者等紹介

苫米地英人[トマベチヒデト]
1959年、東京生まれ。認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)。計算機科学者(計算機科学、離散数理、人工知能)。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、中国南開大学客座教授、苫米地国際食糧支援機構代表理事、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIジャパン日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非日常口

20
「r>g(r=資本収益率,g=経済成長率)が当たり前すぎ」というのには賛同。rは分配(利潤)で、gは生産(賃金)の問題であり、この二者を混同している。ピケティは資本論の基本からズレていて、これはただの近経といえる。レバレッジをかけるため利潤は拡大すると本書は説明し、私も借金して投資する「信用取引」の言い回しは問題だと思う。世界同時で累進資産課税を行うことは、王国が世界にある限り無理だろう。また課税は国家が行うのだから、そこに再分配を丸投げするというのは国家が絶対善であるという前提がある気がする。2014/12/27

はみだし

8
種本の方は遅々として読み進めていないが、先に批判本を読破。批判の視点は面白かったが、少々的はずれな印象。むしろ種本が、膨大なデータ分析による実証を行なったことと、革命でも侵略でもなく、既存の資本主義の枠の中で、できるだけ合理的に格差をなくす提言を行なっていることとを評価すべきことが明らかになったように思えます。まだ3分の1しか読んでませんが。2017/02/22

ばなな

5
21世紀の資本論、この本が売れるわけがないの苫米地さんのコメント。人それぞれ視点も異なり、色々な意見も出て当然。格差社会を無くす?税金揚げて済むわけでもなく、数十年後をターゲットに考える必要がある。これから高齢社会、過疎化となる。と言うことは、人間本来のお互い思い助け合って生活をすることだな。でも、ビケティさんの本は、読まないよな。図書館にあったらチラ見か?2015/01/11

Koba

5
ピケティ氏の本をこれでもかと批判した本。2015/01/10

Sachi

4
資産額の誤差はタックスヘイブンに移して隠したからではないと。デリバティブで代表される虚経済が実経済の何倍もの規模であることに要因があり信用創造で生み出されたお金は実体経済外だから資産累進課税の対象とすることができない。累進課税を資本と所得の両方にグローバルにかけることは現実的不可能で解決策になりえないという問題点もあげられていますが、そこよりも苫米地氏の主張の中心点はこの内因性の誤りを指摘している点である。2016/12/27

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