内容説明
アコンカグアは南米アルゼンチンの山で、チリとの国境近くにある、南北アメリカ大陸の最高峰。一八八三年、アコンカグアの登頂がはじめて試みられたが、人類がアコンカグアの山頂を踏みしめることができたのは、一八九七年のこと。それ以来、多くの登山隊が登頂を試みている。本書は、一九四四年二月のリンク登山隊の隊員だったチボル・セケリが、その時の登頂のさまを記録して一冊の本にまとめたものである。山仲間の固いきずなで結ばれた友情や、登頂を先に越された人間の嫉姑心やあせりがありありと描かれ、高山に登った時にあらわれる高山病の描写も実に生きいきしている。アコンカグアの登頂史もくわしく、正確に述べられている。
目次
アコンカグア登山の計画がすすむ
ピッケルを握っての第一歩
オルコネス谷での思わぬ体験
プラサ・デ・ムラス―理想的なベースキャンプ
カテドラル山第三登
クエルノ山の登頂にはしくじる
気象学ノート
アンデス物語
アコンカグア山の小伝
頂上めざして〔ほか〕
著者等紹介
セケリ,チボル[セケリ,チボル][Skelj,Tibor]
1912~1988。探検・旅行作家。スロバキアのユダヤ人の家に生まれる。1939年、アルゼンチンに渡り、雑誌の編集などに携わる
栗栖継[クリスケイ]
1910年生まれ。大阪外語フランス語科中退。チェコ文学者
栗栖茜[クリスアカネ]
1943年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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