内容説明
文字、とくに漢字は不思議です。中国から来た、こんなにすばらしくてやっかいなものと、私たちは弥生時代以来おつきあいしてきました。古代日本人の息づかいを伝える。
目次
1 文字が語る古代の東海(「紫」を名にもつ美濃の人たち―古代の近江・飛鳥と美濃・尾張・三河との交流;正税帳が語る尾張の古代社会;「尾張国造」木簡と書状の世界;『和名類聚抄』にみる東海の古代地名)
2 文字が伝える古代日本(過去の支配―天皇制度の成立と『日本書紀』;古事記の素材―「国記」再論;声と文字の時空―文字の力とうた;『紀州本萬葉集』について;持統太上天皇三河行幸と万葉歌―高市黒人の「漕ぎ廻み行きし棚無し小舟」)
著者等紹介
和田明美[ワダアケミ]
1956年(昭和31)高知県宿毛市生。高知女子大学(現・高知県立大学)卒業後、名古屋大学大学院文学研究科博士課程前期修了・同博士課程後期中途退学・博士(文学)。現在愛知大学文学部教授。古代的思考の論理を探究しつつ、文法と意味の分野を中心に日本古典文学の表現の研究に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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