内容説明
ピアノ曲、室内楽曲、歌曲など全曲を作品番号順に解説。秘められたエピソードの数々も紹介し、伝記としても楽しめる画期的なショパン・ガイドが登場。
目次
1 作品1にいたる日々―きらめく才能と恵まれた環境
2 フィールドが創始し、ショパンが芸術に高めたノクターン
3 ショパンがもっとも愛したジャンル、マズルカ
4 「バラード」に見出せるポーランドの詩人との関係
5 イギリス、スコットランドへの旅
6 葬儀
著者等紹介
小坂裕子[コサカユウコ]
神奈川県生まれ。東京芸術大学大学院音楽研究科音楽学専攻修士課程修了。専門は音楽学、ショパンを中心としたロマン派音楽論。大学で教えるほか、千葉県市川市文化振興財団音楽総合プロデューサーも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K
2
op.順にショパンの作品と作曲当時の彼を取り巻く状況を解説してくれる本です。バラード4番と英雄ポロネーズ、スケルツォ4番は作品番号順だと続いていた(op.52〜54)とは気づいていませんでした…遺言では彼自身が生前に出版していない作品は焼却してほしいと望んでいたそうですが、もし守られていたらホ短調の遺作のワルツやノクターン20番がこの世に残っていなかったかもしれない、と思うと、本人には申し訳ないけれど無視してくれた人がいてよかったとさえ思ってしまいます。2019/07/01
早乙女まぶた
1
世に出ているショパンの全作品を作品番号順に紹介している。まずその曲が作られた頃のショパンの動向を紹介、次にコメントと冒頭数小節の譜面にて作品の解説という形式ですすむ。音楽に彩られた彼のすべての人生とすべての作品を含むので、どうしても個々の分量は少なめになってしまうが、ショパン初心者のためのガイドにはかえって適している。サンドと別れてからのショパンは苦しそうだが、逆にサンド以外の多数の人間から愛されていることがはっきりと判る。天才は所有されるものではなく愛されるものなのだ。2012/09/08
Kyo
0
☆☆☆☆☆2016/11/03
ひなた
0
作品番号順に並べて考えたことがなかったので、とても新鮮で面白く読ませていただいた。 この本を読んだあとで聴くショパンは、以前とはまた違う楽しみかたができる気がする。2014/06/02
みかん
0
ショパンの生涯を概説できる点で貴重な書だが、個人的には作品番号の付与されていない作品や遺作も全て触れられていたことがいいなと思った2022/02/12