出版社内容情報
箏曲に革命を起こした盲目の天才音楽家の素顔にせまる!
箏の代表曲「六段の調」を作曲し、新しい調弦法や形式を次々に創案、京都銘菓にも名を残す八橋検校──。大坂で三味線の名手として名を馳せた若き天才はなぜ江戸へ下り、三味線を捨てて箏に転向したのか? かれを支援した文人大名、内藤風虎との関係は? 信州・真田家にひそかに伝承された八橋流箏曲とは? 謎解きを楽しみながら読む、初の伝記! 『おもしろ日本音楽史』『おもしろ日本音楽の楽しみ方』『おもしろ日本音楽inアジア』に次ぐ著者の書き下ろし新刊です。
はじめに
序 謎解きの前に
第一の謎 お菓子の八ッ橋との本当の関係は?
第二の謎 諸説ある生国と没年齢
第三の謎 なぜ江戸に下ったのか?
第四の謎 筑紫箏との出会い
第五の謎 なぜ三味線を捨て箏に転向したか?
第六の謎 妻子はいたのか?
第七の謎 内藤風虎との関係は?
第八の謎 なぜ平藩からリストラされたか?
第九の謎 平調子を考案した理由
第十の謎 「六段の調」の謎
第十一の謎 組歌と数字の謎
第十二の謎 見え隠れする女の影
第十三の謎 晩年とその後の八橋流
あとがき
八橋検校年譜
参考文献一覧
「八橋検校」ってどう読むの? いったいどんな人?──そんな疑問が渦巻いておられる方も、京都銘菓「八ッ橋」ならご存知でしょう。あんこの入った生八ッ橋ではなく、ニッキの香りたつ湾曲した煎餅のほう。お琴の形に似てませんか? そう、八ッ橋の名前の由来とされるのが江戸時代初期に活躍した盲人音楽家、八橋検校(やつはしけんぎょう)です。教科書にも載っている《六段》などの名曲を残し、現在もっとも一般的な箏の調弦法を考案するなど、箏曲の基礎を築いた偉人ですが、その生涯は謎に包まれています。
本書は、箏曲家として国内外で活躍するいっぽうで、ベストセラー『おもしろ日本音楽史』(東京堂出版)などを通じて、日本音楽を素人にもやさしくわかりやすく解説してきた著者による、八橋検校の初めての伝記です。エピソードをふんだんに交えつつ、ミステリのような謎解きを楽しみながら、バッハやヘンデルと同時代の日本に現れた不世出の天才音楽家の素顔にせまります。
内容説明
大坂で三味線の名手として名を馳せた若き天才はなぜ江戸へ下り、三味線を捨てて箏に転向したの?かれを支援した文人大名、内藤風虎との関係は?信州・真田家にひそかに伝承された八橋流箏曲とは?箏曲家の著者が挑む「十三の謎」。
目次
謎解きの前に
お菓子の八ッ橋との本当の関係は?
諸説ある生国と没年齢
なぜ江戸に下ったのか?
筑紫箏との出会い
なぜ三味線を捨て箏に転向したか?
妻子はいたのか?
内藤風虎との関係は?
なぜ平藩からリストラされたか?
平調子を考案した理由
「六段の調」の謎
組歌と数字の謎
見え隠れする女の影
晩年とその後の八橋流
著者等紹介
釣谷真弓[ツリヤマユミ]
邦楽家・生田流箏曲家。金沢市出身。東京女子大学卒業。NHK邦楽技能者育成会首席卒業。NHKオーディション合格。国内、海外(旧ソ連・中国・欧州・カーネギーホールほか米国各地・シドニーオペラハウス等)での演奏活動のほか、録音、各種講座での講演をおこなう。さまざまな楽器を使ってのユニークな講義内容には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。