出版社内容情報
心理療法の一つ、家族療法ファミリー・コンステレーション創始者バート・ヘリンガーの実例対談集。2005年出版の改訂復刻版。家族心理療法ファミリーコンステレーションの創始者、バート・ヘリンガーの実例対談集。2005年に出版した「ファミリーコンステレーション創始者バート・ヘリンガーの脱サイコセラピー論」の改訂復刻版。
ファミリーコンステレーションとは、ヘリンガーが確立したグループセラピーの1つ(体系的家族療法、システミックセラピー)で、現在、北米・南米・アジア・中東など30カ国以上で行われ、氏の著作は10カ国語以上に翻訳される。2015年の再来日を機に、へリンガーの理念をわかりやすく解き明かした本著の復刻を期待する声に応えての発刊となった。
以下、訳者前書きより。「へリンガーはファミリーコンステレーションのワークにおいて、個人が抱える病や苦しみの背景にある家族システムの力動を明るみに出し、それらの要因となっている魂のもつれを解きほぐす。そしてクライアントとその家族が癒しの力を取り戻す手助けをする」
本文は、記者ガブリーレ・テン・ヘーフェルとの対談形式となっている。
復刻版発刊にあたって
1 解決を手に入れるより苦しみに耐える方が簡単
2 ありのままに敬意を表す」現象学的心理療法
3 誰もが皆それぞれにもつれている
4 〈良い〉パートナーが関係を壊す
5 分自身との調和を。争いへは招かれていない
6 偉大さは日常の中に
7 前進は罪悪感を伴う
8 (いのち)すべての固有の生命の源
9 魂の偉大さに触れる
10 秩序は創られるものではなく、発見されるもの
11 愛は信頼できる
12 勝利は成功を奪う
13 物知り顔は知を拒む
14 罪も善を生み出す
15 性質(たち)の悪い心理―資本主義
16 子は親に属する
17 セクシャリティは愛より大きい
18 憤りから善は生まれない
19 永遠の平和への希望を放棄する
20 幸せとは魂の次元で到達する
21 魂は〈時代精神〉に従わない
22 次世代のために
初版(二〇〇五年)訳者まえがき
バート・ヘリンガー[バート ヘリンガー]
1925年ドイツ生。第2次世界大戦で兵役に就き20歳で帰還の後、カトリックの司祭を志す。南アフリカのズールー族のコミュニティで16年間宣教活動。教区司祭、高校教師、校長を歴任。ズールーコミュニティとの深い関わり合いの中で、グループコンシエンス(集団的良心)の作用に対する洞察を深める。25年間に及んだ聖職を退いた後、精神分析を筆頭に、原初療法、ゲシュタルト心理療法、催眠療法、家族システム療法など数多くの心理療法を修得。それら多様な心理療法の要素にグループコンシエンスに関する洞察を統合したファミリー・コンステレーションを発展させた。日本では、2001年の初来日以降、たびたび訪日しワークショップを開催。9年ぶりの再来日となった2015年のワークショップでは、心理療法の枠組みを超え、「平和のムーブメント」へとシフトした ”New Family Constellations” を紹介。
谷口 起代[タニグチ キヨ]
1968年生。トロント大学人文学部精神分析思想卒業。筑波大学大学院人間総合科学研究科修士課程修了(公衆衛生修士)。2015年立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科博士後期課程修了(社会デザイン博士)。現在、NPO法人コミュニティ・コーディネーターズ・タンクのコミュニティ・シンクタンク部門研究員、立教大学社会デザイン研究所研究員。精神保健福祉士。2003年と2004年のヘリンガー氏来日の際は、夫の谷口隆一郎と共同企画でワークショップを主催。2014年以降、相模女子大学でファミリー・コンステレーションを用いた臨床心理学演習講座を担当。
内容説明
究極の癒しは、ありのままを認め、それに同意することから始まる―ファミリー・コンステレーションの創始者バート・ヘリンガーが語る「病」「死」「愛」「争い」の本質。「良心の役割」と「魂の秩序」。どんな生命も排除されることのない“いのち”―すべての固有の生命の源―の営み。
目次
解決を手に入れるより苦しみに耐えるほうが簡単
「ありのままに敬意を表す」現象学的心理療法
誰もが皆それぞれにもつれている
“良い”パートナーが関係を壊す
自分自身との調和を。争いへは招かれていない
偉大さは日常の中に
前進は罪悪感を伴う
“いのち”―すべての固有の生命の源
魂の偉大さに触れる
秩序は創られるものではなく、発見されるもの〔ほか〕
著者等紹介
ヘリンガー,バート[ヘリンガー,バート] [Hellinger,Bert]
1925年ドイツ生まれ。第2次世界大戦で兵役に就き20歳で帰還の後、カトリックの司祭を志す。南アフリカのズールー族のコミュニティで16年間宣教活動。教区司祭、高校教師、校長を歴任。ズールーコミュニティとの深い関わり合いの中で、グループコンシエンス(集団的良心)の作用に対する洞察を深める。25年間に及んだ聖職を退いた後、精神分析を筆頭に、原初療法、ゲシュタルト心理療法、催眠療法、家族システム療法など数多くの心理療法を修得
谷口起代[タニグチキヨ]
1968年日本生まれ。1990年から7年半、カナダのトロント市で生活、日系人コミュニティとの出逢いからマイノリティー問題に関わり始める。帰国後、社会福祉法人共生福祉会(わっぱの会)の、障害のある人とない人の共同体づくり運動に参加。2002年独立。以降、社会問題に深く関わりながら個々の心に寄り添う、ソーシャルワークとサイコセラピーの統合を基軸に、分野横断的な独自の活動スタイルで実践を重ねてきた。トロント大学人文学部精神分析思想卒業。筑波大学大学院人間総合科学研究科修士課程修了(公衆衛生修士)。2015年立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科博士後期課程修了(社会デザイン博士)。現在、NPO法人コミュニティ・コーディネーターズ・タンクのコミュニティ・シンクタンク部門研究員、立教大学社会デザイン研究科研究員。精神保健福祉士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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